出版社内容情報
◆第一句集
蝉捕れぬ日は空蝉を子に与ふ
蝉が捕れなかった日のために、あらかじめ用意したのだろうか。「溺愛」…◆第一句集
蝉捕れぬ日は空蝉を子に与ふ
蝉が捕れなかった日のために、あらかじめ用意したのだろうか。「溺愛」をさりげなく表現。
豆飯の翡翠の玉を舌の上
初ものの豌豆の美しさを宝石色になぞらえ、舌の上で楽しんでいるところ。
魚になりしかかいつぶり浮いて来ず
潜って魚を捕ってるのが得意な鳰。もしかしてと童心に返って浮くのを待っている。
俳句は“子供の心で、大人の表現”であることを実践しているのが著者である。
(帯より・鷹羽狩行)
◆作品紹介より
豆撒くや鬼はいづこと孫の問ふ
門松の切り口の鋭き夜明けかな
てふてふを追ひて駆込み寺の中
鯉のぼり目をみて話すこと教へ
春寒や竹人形の鬼女の舞
里山のくろぐろと寄せ秋の暮
聴衆の咳をさまりて二楽章
たんぽぽや校門までのかけくらべ
仏壇の鶯餅のいつ鳴くや
大花野迷ふてみたくなりにけり
序句・鷹羽狩行
春 5
夏 39
秋 75
冬 101
あとがき
山本惠朗[ヤマモト ヨシロウ]
1936年 長野県に生れる
1959年 東京大学経済学部卒業
株式会社富士銀行入行
1996年 同行頭取
2002年 銀行統合により頭取退任
みずほフィナンシャルグループ名誉顧問
2004年 「狩」、「三木会」(クラブ関東)入会、鷹羽狩行先生の指導を受ける
2009年 「瑞の会」入会、片山由美子先生の指導を受ける
2010年 再びクラブ関東で鷹羽狩行先生の指導を受け今日に至る
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