コスモス叢書
純白光―短歌日記2012

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  • サイズ シヨB6判/ページ数 382p/高さ 17cm
  • 商品コード 9784781405698
  • NDC分類 911.168
  • Cコード C0095

著者等紹介

小島ゆかり[コジマユカリ]
1956年愛知県生まれ。早稲田大学文学部卒。コスモス短歌会選者・編集委員。歌集『ヘブライ暦』により河野愛子賞。歌集『希望』により若山牧水賞。歌集『憂春』により迢空賞受賞。エッセイ集、鑑賞評論集、入門書の著書もある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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masa@レビューお休み中

110
あぁ、せつない。このせつなさをなんと表現すればよいだろうか。溶けてしまいそうな淡さ、透けてしまいそうな儚さ、光のような捉えどころのないうつくしさ…。いくら言葉を継いでも、言葉ですべてを表現することはできない。小島ゆかり氏の紡ぐ短歌は、言葉の中にちいさな光の粒が散らばっているようなうつくしさがある。日々の生活で起きたことを詠んだうたがちょうど、365首収められている。なぜかというと、日記という形式をとっているから。さらりと右脇に書かれた日記も実に味があっていい。そんな小島氏の日常が見え隠れするのだ。2014/07/08

あや

20
おそらく絶版なので古書で買いました。小島ゆかりさんの2012年の短歌日記。「純白光」とはシクラメンの色から。2012年なので、震災の作品あり、女子サッカーを詠まれた作品あり。私は故武川忠一先生を詠まれた作品がいちばん好きです。   人ならば四十代の我が猫に幼児言葉で呼びかける人/核軍縮会議必ずパジャマにて行ふがよし素肌にパジャマ/やまなみに浮く雲みれば ああ、なつかし眉ゆたかなりし武川先生/亡きひとの記憶のなかを行くごとし 蝉声絶えて眼の玉熱し2025/06/21

だいだい(橙)

14
小島ゆかりさんは短歌の天才だと思う。この短歌日記はあらゆる短歌の技法を自然体で駆使するゆかりさんの本領発揮という感じ。季節と、自分の人生の季節の両方を日々感じながら1日一首を詠む。社会に向ける視線はややナイーブながら、それ以外はクスリと笑いつつ、時に悲しい、壮年の歌人の日々の手触りが感じられる。おすすめ。2024/06/02

はち

9
改めて、誠実な人なんだなぁ、と思う。日常の悲喜こもごももあるけれど、猫との暮らし、娘たちとの関わり、父と姑の介護。本当にタフな生活やけど、時に亡くなった方への歌が現れる。円形脱毛症なんて、女性なら書き残したくないことまで書いてしまうなんて、根っこからの歌詠みだろうな。たますけかわいいよたますけ。2015/08/03

げんなり

3
短歌日記という体裁、一日一首と添えられた短文がページの両端にある。短文で歌の情景の理解を促すものもあれば、各々関係なくあるものも。そして時折、短文のそばにないもののごりごりっとした読み心地に、ああ、今短歌に触れていると強く感じたりもした。 老いだとか死だとかの題材に感じるところが多いのは、自分の年齢のせいだとして、もっと喜ばしいものに反応していく心を持ちたいなと思った。 猫と娘さんのことを歌っているものは、微笑ましくて、こちらの口元も緩む。2020/08/08

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