目次
縫針をあてる
Sonnet 1(「Sonnet」改題)
第六信(「筒っぽ/仮託」改題)
告白
名(「促音/葉」改題)
第八信(「辺境への鏡(抄)」改題)
釘、一本
七一ページ目のふんまつ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
夜間飛行
55
《これは求めている光ではない はだ色の草木草子の中の/みくまりには、この街のありのままの姿がちいさく見えているだろう》「みくまり=水配り」とは、山から流れる水の分れる所。《順繰りに薄められていく/あなたとの砌を/地方銀行の窓口に並ぶ/帰途、わたしはつないでいこうとしている》の「砌」とは「水限(みぎり)」で、こういう所から触覚的な表現を介して例えば水の粒子まで感じ取れる。《大切な名は 呼べないものだから、「ち」「ひ」「り」/「ち」「ひ」「り」舞う 郊外を》…日本はアキツシマ、トンボの国だった事を思い出した。2014/12/17
衣魚
0
一編の詩かと思って読みきったけれど、初出を見るに結構長いスパンのなかで書かれた複数の詩らしい。新しい気も古い気もした。自由自在な配置や改行、記号の使い方ルビの振り方。2014/05/16