目次
第1章 地球温暖化の非科学
第2章 環境問題における重要な前提と錯覚
第3章 循環型(リサイクル)社会の科学
第4章 社会の環境と材料
第5章 エネルギーと食糧
第6章 科学者と環境
著者等紹介
武田邦彦[タケダクニヒコ]
中部大学総合工学研究所教授(副所長)。1943年、東京都生まれ。1962年、都立西高等学校卒業。1966年、東京大学教養学部基礎科学科卒業。同年旭化成工業(株)に入社。1986年、同社ウラン濃縮研究所長。1993年、芝浦工業大学工学部教授。2002年、名古屋大学教授。2007年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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仮面堂
1
「人間の活動を含んだすべての変化に対して周辺のエントロピー(entropy/無秩序さや乱雑さの度合い)を含んだ全体のエントロピーは増大し、それは不可逆的なので、元に戻らない」(=循環はできない)「循環型社会という概念がこれまでの自然科学の知見と相反するなら、新たにどのような科学的根拠を求めるかをハッキリさせる必要がある」「リサイクルすることが目的だから、リサイクルに大量の資源を使ってもかまわない」(おいおい(--;))「効果のないものをあるかのごとくに表現して、社会的な強制力を正当化するのは不適切である」2011/04/25
仮面堂
1
図書館の本。何やかんやで余り読み進まず第2章迄。近日中にリターンマッチ(笑)/テレビや新聞で繰り返し報道されると「多数決」のようになって、それが事実であり、それ以外は「少数意見」のように思われてしまう/温暖化の科学的整理が難しいのは、すでに温暖化という科学的対象物が政治で汚れてしまっていることである/筆者が今まで主張してきた事をデータに基づいて専門的にちょっと踏み込んで書かれた本。他の『偽善エコロジー』『リサイクル幻想』等を読んでからだと分かりやすいかも。環境は「人間の数と活動力と自然の力の比」で決まると2011/03/01
KUAD
1
TVに良く出る教授の本。儲けるための環境ビジネスとして行っていて、分別も処理に費用がかかり過ぎることにびっくり。2010/12/01
さいぞー
1
理系の人にも読み応え十分。いろんなデータの中から主義主張に都合のいいものだけを寄せ集めるのは科学ではない。黙殺されたデータを掘り起しその中から本当に科学的結論としていえるのはこのあたりまでであろう、という限界をしめしてある。両論併記であり必ずしもアンチエコの本ではない。広範囲にわたるのでボリュームがはんぱないので、最初は同著者の「偽善エネルギー」等から入るとよいかも。2010/07/26
リル
0
あまり好きではない。簡単に言うと読みにくいし言い訳がましい。「確かに環境破壊がある」→「でもよく考えてほしい、こういう側面もある」→「だから疑わしい」の三段論法を繰り返す。公平に見ているのかどうかデータがすべてさらされているわけではないので不明だけれど、科学者的な観点から結論を言えば、さらしているデータが不足しすぎて何も論じていないのと同じ。視点も偏ってる。いっそ私は疑わしいと思っているとはっきりスタンスを決めたほうが良かった。そうできない大人の事情があったのだろうか?残念なことだ。2010/07/18