内容説明
目が見えないって「不幸」なこと?では「幸せ」ってどういうこと?「幸福な王子」「田園交響楽」グリム童話、ギリシャ悲劇…示唆に富む物語世界を「見えない」から読み解く力作評論。
目次
1 みえるとか みえないとか―いろいろな「幸せさがし」の旅(自らの意志で光を失った王子はほんとうに「幸せ」だったのでしょうか?―「見える世界」から「見えない世界」へ;まったく見えなかった世界から光を獲得した少女ジェルトリュードはほんとうに「幸せ」だったのでしょうか?―「見えない世界」から「見える世界」へ;吹き矢によって失明したジェロニモは「不幸せ」だったのでしょうか?―ずっと「見えない世界」のなかで ほか)
2 みえるもの みえないもの―言語表現にひそむ「殻」と「芯」(「物語世界」にひそむもの―寓話や説話、民話や童話などから;「綱渡りする言葉」とユーモア―笑いと涙の狭間で;「あなただったら何をしましたか?」―極限状態における言葉の役割 ほか)
3 みわたすもの みすえるもの―時空を超えて、「ギリシア悲劇」から現代小説まで(二つの「大悲劇」から―ソポクレス作「オイディプス王」とシェイクスピア作「リア王」;二つの「不思議な戯曲」から―メーテルリンク作「闖入者」と「盲目」;二つの「愛憎物語」から―モーパッサン作「盲人」とアミーチス作「クオレ」 ほか)
著者等紹介
〓林正夫[タカバヤシマサオ]
1948年静岡県生まれ。2009年大阪市立盲学校(現大阪府立大阪北視覚支援学校)退職。日本民主主義文学会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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