内容説明
ドイツ近代史研究と社会的活動の二つながらの試行錯誤が、わたしの戦後人生にほかならなかった―
目次
序章 戦後とドイツ近代史研究
第1章 敗戦の余燼ただようなかで―学問へのあこがれと青春の蹉跌
第2章 「特有の道」論からの脱却―「比較の視座」を求めて
第3章 比較教育社会史への道
第4章 忘れえぬ同志社の人びとと戦前・戦後
第5章 もうひとつの「私の戦後」―ローカルに行動する
第6章 日本とドイツにおける戦前・戦後
終わりの言葉―そして「あとがき」
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おっとー
9
ドイツ史大家の自伝。戦後の学問への飢えから始まり、大塚史学との出会い、そしていかにして「教育社会史」や「文化史」という分野と向き合うことになったのかが克明に語られる。ユンカーという視点でしか語られなかった古びたドイツ史に、アビトゥーアという教育面の視点を投げかけ、教養市民層の役割を説くことで史学を大きく発展させた。筆者にとって、そして戦後の時代にとって、学問とはまさに「生」そのものであり、だからこそ筆者は退職後も読書会や市民活動を重ねる。同志社への愛情と自由な学風を賛美する退職スピーチも感動的。2020/11/21
みか
0
望田先生のような大先生の若き日を知る機会はなかなかないので、このように本として出版されるのは有難いです。ただし、やや校閲ミスが気になります。2020/07/13