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マルクス疎外論の視座

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  • サイズ A5判/ページ数 159p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784780712537
  • NDC分類 134.5
  • Cコード C0033

目次

第1部 マルクスの疎外論(マルクス理論の基本構造;疎外とは何か;マルクス疎外論の射程―新たな社会主義構想のために)
第2部 マルクスの社会主義構想(マルクスの社会主義と現実の社会主義;全体的存在としての人間;環境問題に関するマルクス)

著者等紹介

田上孝一[タガミコウイチ]
1967年東京生まれ。1989年法政大学文学部哲学科卒業。1991年立正大学大学院文学研究科哲学専攻修士課程修了。2000年博士(文学)(立正大学)。現在、立正大学非常勤講師・立正大学人文科学研究所研究員。専攻、哲学・倫理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

代理

2
マルクスに『寄り添った』内容。初学者にはキツイ。マルクスに親和性高い人が環境問題に走る理由が本書でわかった。「人間にとって他律的なものは暴走する」という信憑。実際、暴走したのは資本よりも人間のほうだと思うのだが。悪いのは『現実社会主義』とか言われたら返す言葉もない。マルクスのテキストを丁寧に読んでいるのは伝わる。2019/08/27

HolySen

2
疎外論最高!一番好きなマルクスの理論です!って感じだった。マルクスの理論の中心を疎外論と見たときに、現実社会主義を次の2点から批判できる。①現実社会主義(ソ連)は私的所有を廃絶していても疎外は残っているから、マルクスの言う社会主義ではない②生産力の無限発展は先史たる資本主義まで(生産手段が労働者にとって他律状態にある)であって、疎外を克服した本史(ポスト資本主義)においては生産手段を自主管理する。だから、ソ連と違い、生産力もコントロールするようになる(これはミルの経済思想と響き合う)。2016/02/23

karupisu

1
論文集のため、マルクス経済学についてある程度の知識がないと難しいという印象であった。マルクス主義について概観したい場合は第1部、特に第3章を読めばいいと感じる。印象に残った指摘は資本家が存在し労働者を雇うという順番ではなく、疎外された労働によって資本が形作られていくということ。つまり、自らを潤すために本来行われている労働者の労働が、労働をしない人間を主にするシステムを作り出したという皮肉な事実。これは資本主義以前にも当てはまり歴史そのものが疎外過程である。マルクスの思考の鋭さと、面白さを感じた。2021/02/24

うんとこしょ

1
疎外論の立場からマルクスを解釈する著者の論文集。論文集と言っても比較的読みやすく書かれているから自分のような初学者にも十分読みやすくてありがたい。疎外論が持つ規範性、つまり労働者が労働過程と社会的生産過程の分離による疎外をされていない状態を人間にとっての「本質的」なものとして措定することで、そのあるべき(規範としての)労働像を批判軸に労働者を疎外状態に不可避的に置く資本主義と現実社会主義としてのソ連が喧伝していた似非マルクス主義の欺瞞を批判できる点に著者は力点を置いている。2016/04/13

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