目次
第1章 歴史が生んだ日本国憲法の特質(市民革命が確立した近代憲法の意義と限界;天皇の絶対権力を定めた大日本帝国憲法;近代憲法の制約を克服して現代憲法へ;日本国憲法の制定過程と生みだされた特質;憲法制定を推進した勢力がその直後に蹂躙)
第2章 生存権が侵害されている日本の現実(労働者にとって生存権の要は団結権;戦後の「労働の民主化」を悪法で逆転;わが国の労働時間規制と最低賃金制の欠陥;教育を受ける権利の二つの側面;第25条を力にした生存権を守る運動;基本的人権を守る裁判闘争の意義)
第3章 日本の独立と平和的生存権への侵害(国連憲章と日本国憲法での平和と自決の原則;国連憲章に背いた東西の軍事同盟結成;国の形を歪めた再軍備と講和・安保条約;世界規模に拡大あれた日米軍事同盟;平和的生存権の大前提としての自決権)
第4章 生存権を保障する社会への道(先進工業国に貧困率と社会保障の差;EU諸国は労働協約と3者構成がルール;雇用、労働条件、社会保障を改善する方向;公条約条例や労働協約で新しい芽生え;憲法の保障する経済発展と生活向上の方向)
第5章 日本の旧い殻のなかで強まる胎動(21世紀まで日本の旧い殻が続いた理由;東日本大震災復興、原発、TPPで情勢が激変;自民党を政権に復帰させた12年総選挙の特徴;旧・新日本の象徴―自民改憲案と“沖縄の心”;近づく「第三の開国」への足音)