内容説明
二〇〇二年の春に、私は精神科臨床の現場から教育現場へと軸足を移した。二〇年間を臨床医として過ごした末の一大決心だった。転身後は人材育成や専門分野の研究を軸に、ささやかながらも臨床活動を続ける目算を立てていた。それから四カ月ほどして妻に胃がんが見つかり、その後は妻とともに病に挑むことが生活の中心となった。四年半にわたる壮絶な闘病の末、妻は亡くなり、私は教員と医師の二足のわらじを履きつつも家庭では主夫として家事をこなし、また一人親として子どもたちの養育に当たることになった。
目次
妻の病状と私の覚悟
妻の覚悟
できること
葬儀
娘と息子
懴悔
心象風景
こころのすき間
未来予想
夢〔ほか〕
著者等紹介
中川正俊[ナカガワマサトシ]
1956年、東京生まれ。精神科医。総合病院精神科、精神科病院、精神科リハビリテーション専門施設などの勤務を経て、田園調布学園大学人間福祉学部教授。子ども2人と3人暮らし(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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