内容説明
「大和朝廷=万世一系・唯一王家。7世紀末(藤原京)まで都城がない」世界にこんな国はない。日本以外最初の国家はみな都市国家である。日本史に都市国家も、その論もない。本書はマルクス主義の古代国家形成論から、日本も世界同様の複数王朝とその交代滅亡を共有(古田武彦氏)する事実を発掘している。戦前・戦後の日本古代史学の本質を解明した画期的一書。
目次
日本古代史―世界で日本本土だけの特質の「怪」
大学的日本古代史学の特異な体質
「皇国史観」とは「大和朝廷一元史観」
津田左右吉氏の「皇国史観批判」
日本古代史解明の鍵、古代中国正史類と「負の遺産」
古代国家の誕生と都城問題―「墓より都」
氏族社会の集落・原始「都市」とその姿
都市国家の誕生と都城―エンゲルスの『家族・私有財産・国家の起源』から
G.チャイルドの「都市革命論」とピラミッド等
日本古代の都市国家の形成と水田稲作
古代都市国家の姿―志賀島の金印
倭の五王の都城―『日本書紀』の『二国併記』
『随書』、『旧唐書』の日本本土の二国併記
「倭国」の東進と前方後円墳
蘇我氏支配と「倭国」、「大化の改新」
「前方後円墳」
蘇我氏と聖徳太子の実在問題
『古事記』『日本書紀』の真実
著者等紹介
草野善彦[クサノヨシヒコ]
1933年12月16日、神戸に生まれる。1957年武蔵野美術学校(大学)西洋画科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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