出版社内容情報
★ 投げ技・固め技はもちろん、姿勢や体さばき、分析やコンディション作りまで。
★ 「試合で勝つ」ためのポイントをDVDで徹底的に紹介します! !
◆◇◆ はじめに ◆◇◆
私は中学校のクラブ活動で柔道をはじめました。
入部初日に先輩が受け身を教えてくれたのですが、それ以外の指導は一切なく、
自ら先輩方の技を見て学習するしかありませんでした。
しかし要領の悪い私は、先輩たちの技をさっぱり理解できません。
そこで、図書館で柔道の教本を借りてきました。
家の前の道路標識に近所の自転車屋さんからいただいた古いゴムチューブを巻きつけて、
教本を見ながら、朝晩の打込みを日課としました。
時折、「こんなことで強くなれるのか」そんな不安が頭をかすめます。
それでも弱気を打ち払うように反復を続けていると夢中になり、
数時間過ぎていることもありました。
そして、へとへとになってその場に座り込むくらいできた時
「よし! いける! 」と根拠のない自信が湧いてきたものです。
しかし、稽古になればぼろ雑巾のように畳に叩きつけられる日々は変わりません。
連日、疲労感と悔しさを抱えて、とぼとぼと帰路につくのでした。
私は、いくら努力しても勝てなかったこの3年間こそが自身の柔道の根幹となっていると思っています。
それは、「自ら考える力」を養うことができたからです。
教本の写真や少ない文字から想像を働かせ、
どの方向に力を入れることが効果的かと思案を巡らせたことが、
後々、考えて柔道をする癖になったのです。
私は、いつでも「考えつくすこと」で勝つ方法が必ず発見できる。
そして、「弱者」でも「強者」に勝つことができるのが柔道の醍醐味であると信じています。
この本が皆様の柔道人生にほんの少しでもお役にたてることを心から願います。
日本大学柔道部監督 金野 潤
◆◇◆ この本の使い方 ◆◇◆
この本では、柔道選手としてレベルアップするためのポイントを50紹介しています。
立技と寝技に加えて、連続技などの実戦的な技術まで、
上達するための知識を一通り網羅しています。
各ページには、紹介している技術を身につけるためのコツがあげられています。
皆さんの理解を深めるための助けにして下さい。
さらにこの本では、上達に効果的な練習法と体力を鍛えるトレーニング、
試合で実力を発揮するために大切なコンディショニングに関する知識も紹介しています。
ほかの技術とあわせて、参考にしてください。
金野 潤［キンノジュン］
著・文・その他
内容説明
「試合で勝つ」ためのポイントをＤＶＤで徹底的に紹介します。投げ技・固め技はもちろん、姿勢や体さばき、分析やコンディション作りまで。
目次
１ 柔道が上達できる土台をつくる（勝つための研究をしながら柔道に取り組む；礼法―感謝の気持ちを礼で表現する ほか）
２ 投げ技を極める（膝車―膝に足裏を合わせて支点をつくる；大腰―釣り手で腰をしっかり抱き込みながら相手をコントロールする ほか）
３ 固め技を極める（袈裟固―相手の体側に密着し続けながら抑える；崩袈裟固―スムーズに移行しさらに強固に ほか）
４ 実戦で勝つための技を極める（勝利するために考えて柔道をする；組手―組手の実戦的なテクニックを習得する ほか）
著者等紹介
金野潤［コンノジュン］
１９６７年生まれ。埼玉県出身。日本大学卒業、日本大学文理学部体育学科准教授。全日本柔道選手権には１２度出場し、二度の優勝、二度の準優勝など。また、アジア大会、アジア選手権、太平洋選手権などの国際大会でも多くの金メダルを獲得。引退後にアメリカに留学し、帰国後は母校である日本大学の柔道部の監督として学生の指導をしている（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
