内容説明
読んでもらっても、自分で読んでもたのしいよ。「むかしばなし」で異文化にふれよう!6色のペンキで描く、素朴で大胆なアフリカの現代アート「ティンガティンガ・アート」をたっぷり収録。3巻は「ゆかいなはなし」。奇想天外&サバンナの大地に根ざしたおはなし3話です。
著者等紹介
しまおかゆみこ[シマオカユミコ]
島岡由美子。名古屋生まれ。1987年より夫島岡強と共にアフリカに渡り、タンザニアのザンジバルで、人々の自立につながる事業や、スポーツや文化の交流活動を続けている。アフリカ各地に伝わる民話の聞き取り、再話がライフワーク
ムブカ[ムブカ] [Mbuka Kiando,Abbasi]
1975年生まれ。ダルエスサラーム出身。サルム・ムッサに手ほどきを受け、ティンガティンガ・アーティストになる。動物画が得意
レイモンド[レイモンド] [Peter Kambili,Raymondo]
1984年生まれ。ダルエスサラーム出身。美しいチョウを得意とする兄カンビリに手ほどきを受け、2009年にティンガティンガ・アーティストの道へ。チョウや鳥、ヒョウが得意。本の挿絵は今回がはじめて
チャリンダ[チャリンダ] [Charinda,Mohamed]
1947年生まれ。トゥンドゥール地方ナカパニャ村出身。1974年から、ティンガティンガひとすじに生きたアーティスト。2021年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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☆よいこ
74
ティンガティンガアート③アフリカ、タンザニアの昔話が3編▽[ウサギのそめものや]染料を作ったウサギは染物屋を始めた。たくさんの動物が体に模様を描きカラフルになる[小さな青い鳥ジェルレ]干ばつで雨が降らない日が続いた。青い鳥は命をかけて雨を乞う[しんぞうとひげ]お腹を空かせた心臓と、お腹を空かせた髭が出会う。髭は心臓を食べようとして追いかける。心臓は逃げて逃げて、人間の男に匿ってくれと頼んだ▽面白い。2025.3▽2025/06/05
遠い日
3
「ティンガティンガ・アートでたのしむアフリカのむかしばなし」シリーズ3は、「ゆかいなはなし」。タンザニア本土の再話が2話。ザンジバルのウングジャ本島での再話が1話。このザンジバルのお話はタイトルにもなっているもので、「心臓」と「ひげ」という超ユニークなものが関わるおもしろい話でした。2025/05/09
たくさん
2
島岡さんの語るタンザニアの話。現地の生活に基づいて、日本のことと照らし合わせていい話刺さりやすい話を持ってきてくれているんだろうと思わせられるし、ティンガティンガの絵の色使いの明るくて前向きな淡々とした悲壮感も特別な大げさな高揚もない絵が空気や温度をアフリカのものを思わせてくれる。文章も練られているのだろうと見受けられて分量が本の分厚さに比べすっと読めるし、説明にくどさや感情や主観が廃してあるのか気が散らない。幼年童話として異質に見えますがこれはいい本ですね。2025/05/13