内容説明
使い捨て要員として崖っぷちに立つ不安定労働者貧困と格差、人権侵害、孤立と分断の新自由主義。市民・労働者の力で政治を変革する道はどこに!?それは人間的な労働条件を復権させる道でもある。反貧困運動の第一線に立つ活動家、プレカリアートユニオンの委員長、クリスチャンのエコノミストが、その実態を掘り下げ、搾取される人々を救い出す方途をさぐる。
目次
第1章 「失われた30年」の女性たち(「中高年シングル女性の生活状況実態調査」から;コロナ以前の女性の状況;コロナ禍での相談事例から;「女性による女性のための相談会」から見えてきたもの;中国「寝そべり族」「アジアの貧乏人連帯」から目指すべきもの)
第2章 プレカリアートユニオンに見る希望(新型コロナ感染拡大、弱者へのしわ寄せに対抗;悪質な職場で立ち上がるプレカリアートたち;ジェンダーも働き方も多様な仲間が助け合う)
第3章 人間労働の本質と今日的労働の人間性チェック(人間的労働の条件;今日的労働の人間性チェック;人間の条件としての労働の有り方)
鼎談 縁辺労働者が切り捨てられない社会への模索
著者等紹介
浜矩子[ハマノリコ]
エコノミスト、同志社大学大学名誉教授。1952年、東京生まれ、一橋大学経済学部卒。三菱総合研究所初代英国駐在員事務所長、同所政策・経済研究センター主席研究員、同志社大学大学院ビジネス研究科教授などを歴任し、2002年より現職
雨宮処凛[アマミヤカリン]
作家・活動家。1975年、北海道生まれ。反貧困ネットワーク世話人。フリーターなどを経て2000年、自伝的エッセイ『生き地獄天国』(太田出版/ちくま文庫)でデビュー。2006年からは貧困問題に取り組み、『生きさせろ!難民化する若者たち』(2007年、太田出版/ちくま文庫)はJCJ賞(日本ジャーナスリト会議賞)を受賞
清水直子[シミズナオコ]
プレカリアートユニオン執行委員長。1973年生まれ。群馬県で育つ。中央大学経済学部卒業。フリーライター、非正規雇用中心の個人加盟組合の活動を経て、2012年、プレカリアートユニオンの結成に参加。現在、専従役職員として働く(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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