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内容説明
発達を見つめ、豊かな関係を結ぶ。笑顔が生まれる支援のヒント。「できない」をどう受け止め、「できる」をどう活かすか。事例で読み解く入門書。
目次
第1章 発達とは何か
第2章 障害と発達の関係
第3章 自閉症スペクトラム障害の特性
第4章 知的障害の特性
第5章 支援のなかで障害特性を捉える
第6章 子どもの「こだわり」を活かす
第7章 音楽で子どもを支援する
著者等紹介
狗巻修司[イヌマキシュウジ]
奈良女子大学研究院人文科学系准教授。専門は発達心理学・臨床発達心理学。公認心理師。自閉症スペクトラム障害児の共同注意の障害特性と発達的変化、反復的行動の変容過程と対人相互交渉スキルとの関連を主たる研究テーマとしている
小槻智彩[オオズクチサ]
奈良女子大学文学部特任助教。専門は認知心理学・音楽心理学。公認心理師および臨床発達心理士。音楽の長期記憶と音楽的な体験や行動との関連、歌の記憶における音楽と言語との関連を主たる研究テーマとしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
black_black
10
「発達とはどういうことなのか」「自閉症スペクトラムの定義」などが理論的に説明されている。どちらかというと支援者向けの書籍のようだが、当事者の親としてよく見聞きする言葉の背景にあるものの理解が深まって良かった。知的障害・発達障害などの単語でカジュアルで一面的なラベリングをする風潮に違和感を感じることもあるが、多様で程度にも千差万別がある障がい当事者への支援のあり方について、当事者に対して行動変容を追求しすぎる事への警鐘とともに「待つ」支援の重要性が繰り返されていたのが印象的だった。2023/04/03
鳩羽
5
発達障害だけでなく知的障害を持つ子どもの発達と支援について、再び焦点を当て直す入門書。事例を挟みつつ書かれているので理解がしやすく、また発達障害児の多様さも感じるので、障害特性やそれに対しての行動変容が過度に重視されているのではということの意味も、伝わってくるように思う。発達が質的転換による次の段階への飛躍であり、障害がその質的転換を邪魔することもあれば、発達が抱える矛盾が障害という制約を乗り越えさせることもある。子がどこに矛盾を持っているかによって、支援方法も違ってくるというのが印象に残った2023/03/18
じゃがたろう
2
本の帯にあるように、「事例が豊富」で「発達を読み解く」手がかりになるエピソードがたくさん含められている。「発達的理解」とは何か…わかりそうでわかりにくい言葉だが、この本を読むことでその重要性が理解できる。目先の言動に目をとられがちだが、その言動の背景としてどのようなものがあり、それらのプロセスを追っていくことで発達的理解に近づくことができるかもしれない。目からウロコ!がたくさんある本で、人と関わる仕事に携わる方にはお勧めしたい本。2025/04/28