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目次
序章 戦争(死者を出す)することに意義があるのでしょうか
第1章 ロシアのウクライナ攻撃は新たな冷戦の序曲か
第2章 新しい世界秩序の形成
第3章 台湾問題は米中軍事衝突をもたらすか
第4章 軍事的手段では日本は自国の安全を確保できない
第5章 平和の道の探求:「戦争放棄」の国から「戦争参加」の国へ
第6章 平和を創る道
第7章 北朝鮮の脅威に如何に対応するか
第8章 尖閣諸島問題
第9章 平和への道への助言
著者等紹介
孫崎享[マゴサキウケル]
1943年、旧満州生まれ。東京大学法学部を中退し、外務省に入省。英国、ソ連、イラク、カナダ駐在、駐ウズベキスタン大使、国際情報局長、駐イラン大使、防衛大学校教授などを歴任。現在、東アジア共同体研究所所長。『日本外交 現場からの証言』(中公新書)で山本七平賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やいっち
71
世論はロシア・バッシング一色だ。世論といっても、西側諸国の話。インドを始め中国など、そんな論調に踊らされている国々ばかりじゃない。 マスコミでここまで論調が偏っているということは、政府の意向、つまりは今や世界一強なれども、中国にその座を脅かされつつあるアメリカの意向・戦略が働いていると見るのが妥当だろう。2022/10/15
coolflat
15
自己の主張を100%実現させる外交を展開するか、51点を目指す外交を展開するかは、外交の有り様を大きく左右する。あるべき姿は51%を目指すことだが、多くは100%を目指すのが外交だと思い、間違いを犯す。本書は「妥協」を軸に日本外交や国際政治の有り様を問う。基本的にはウクライナ問題や尖閣諸島問題や北朝鮮の核開発等を扱う。29頁。NATO側は「東方拡大をしない」とロシアに約束している。これが冷戦後の欧州の安全保障の基本だった。これを今米国が変えようとし、緊張が生まれている。これがウクライナ問題の本質である。2024/03/12
Tom
2
著者の名前は知っていたが、著書を読むのは初。ウクライナ紛争に関して、日本におけるメディアの扱い方がどうも偏っている気がして疑問を持っていた。すごく端的に言えば、プーチン=絶対悪、ゼレンスキー=正義のような構図。しかし私にはゼレンスキーが正しいようには思えない。数百万人の難民や数千人の死者を出してまで『国家』を守ることが正しいのか。書店に行ってもロシアやプーチン関連の本は多いが、自分のなかの疑問に答えてくれるような本はなかった。先日、発売されたばかりのこの書籍はそれらの本とは切り口が違うようだった。2022/06/08
NAGISAN
1
以前、ウクライナ側の「ウクライナ・クライシス」(映画)を観たので、本書と対比した。平素、国境沿いの地域の住民は共存しているが、両国が対立すると犠牲になる。国民の移住促進やテレビでの洗脳など国が背後で操作していたり、一部の組織が暴走する。人間は進化しない生き物なのか、国家というものが存在するためか。筆者の見方もありと思うが、具体的な解決策が見いだせないのも事実。2022/08/30