内容説明
「生きゝる」。八十歳近い老人が、アト何年この館を運営できるかわからないけれど…。「無言館」という小舟に乗って荒波にあそばれる筆者の“漂流記”。
目次
第1章 「無言館」の庭から1 画学生に捧ぐ哀歌(カネ、税金、そして「占守島悲話」;再燃、「赤ペンキ事件」 ほか)
第2章 雨よ降れその1 老いざかり(「無常といふ事」;「粗餐」の喜び ほか)
第3章 「無言館」の庭から2 「生き残る」ということ(あなたは「桜隊」を知っているか;「無観客」美術館に思う ほか)
第4章 雨よ降れその2 原稿用紙を買う(おクニの世話には…;老兵は死なず? ほか)
第5章 「無言館」の庭から3「残照館」の夕陽(遺族の肖像2―絵を手渡さなかった人たち;ある修復家の死―「記録」と「記憶」の保存に殉ず ほか)
著者等紹介
窪島誠一郎[クボシマセイイチロウ]
1941年、東京生まれ、父親は小説家の水上勉。作家、戦没画学生慰霊美術館「無言館」、「残照館」館主。『「無言館」ものがたり』(講談社、サンケイ児童出版文化賞)『鼎と槐多』(信濃毎日新聞社、地方出版文化功労賞)を始め、太平洋戦争に出征した画学生や夭折した画家の生涯を追った著作、父との再会や晩年を語る多くの著作で知られる。第53回菊池寛賞受賞、平和活動への貢献に与えられる第1回「澄和」フューチュアリスト賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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