内容説明
安倍氏が国政に登場した1993年―冷戦が終了し、資本主義は行き詰まり、自民党一党支配が揺らぎ、戦後民主主義は危機に直面していた。その新しい構造変化に対し、他の保守政治家にはできなかった対応をしたのが安倍氏であった。そこを正確に見抜かなければ、安倍的な政治への対抗軸は見えてこない。
目次
第1章 安倍氏が登場した九〇年代初頭の構造変化とその意味(戦後世界を特徴づけた冷戦の崩壊の中で;世界と日本の資本主義も行き詰まる中で;自民党一党支配の崩壊と新枠組模索の中で;戦後民主主義が反動期を迎える中で)
第2章 安倍氏は変化にどう対応したか―第一次政権の失敗を受け止めて(岩盤支持層がいたからリベラルに手を伸ばせた;アメリカに安全を頼れない時代の一つの選択肢;新自由主義の枠内で是正策に乗り出した;失敗を覆い隠した「やってる感」の演出)
第3章 野党共闘が政権の選択肢になる条件(民主党政権の失敗を成功に変える覚悟が不可欠;野党共闘は成長途上―国会共闘、政策共闘、政権共闘;「バラバラ」を「多様性の統一」に変える防衛政策;支え合う社会の経済政策とは;韓国との関係をどうするのか)
著者等紹介
松竹伸幸[マツタケノブユキ]
編集者・ジャーナリスト、日本平和学会会員(専門は日本外交論・安全保障論)、「自衛隊を活かす会」(代表=柳澤協二)事務局長。1955年、長崎県生まれ。兵庫県立神戸高校卒、一橋大学社会学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- みんなの戦争証言