内容説明
「天皇制とは何か」を改めて定義しなおすところから始めて、憲法上の地位、国民との関係、さらに国民が憲法でどのような基本的人権を保障されているか、その憲法の変遷など、一通り見ていくことで、天皇・皇室と憲法の両方についての理解を、学問として深める。
目次
第1章 天皇とは何なのか、改めて考えてみよう
第2章 天皇と国民の関係を考えてみよう
第3章 天皇の仕事の内容を確認してみよう
第4章 天皇からどのように国民に主権が移ったの?
第5章 天皇の基本的人権、国民の基本的人権
第6章 天皇と宗教と憲法の関係は?
第7章 皇族の結婚と女性天皇と女系天皇
第8章 皇室の経費と財産の仕組について確認してみよう
第9章 イギリスの君主制と憲法の深い因縁とは?
第10章 近代の天皇と大日本帝国憲法の誕生
第11章 憲法と皇室のこれから
著者等紹介
堀新[ホリシン]
1963年生まれ。1987年、東京大学教養学部教養学科第三(相関社会科学)卒業。1987年、株式会社東芝入社、主に人事・労務部門で勤務。2001年~2003年、社団法人日本経済調査協議会に出向。2006年、司法試験に合格、2007年、最高裁判所司法研修所にて司法修習。2008年、弁護士登録。「明日の自由を守る若手弁護士の会」会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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SK
3
イギリスの事例以外は、だいたい知っていることだったかな。復習読書的な。天皇が国事行為を拒否したら、摂政を立てて代行するというのは面白かった。2021/01/22
のら
2
良書。タイトルが『13歳からの~』となっているが、大人が読んでも十分に読みごたえがあり内容は濃い。本書は「天皇・皇室と憲法の両方についての理解を深めてしまおうという欲張りな発想で書かれた」とされているが、その発想は見事に体現されている。天皇について、大日本帝国憲法と日本国憲法でどう規定されてるかを比較しながら論じることで、天皇の位置づけが非常にハッキリする。さらに、天皇と日本国憲法の関係を論じることで、憲法についての理解も進む構成となっている。天皇制入門としても憲法入門としてもお薦め。2020/03/08
ずー
1
「13歳からの」と言いつつ、正直13歳からはさすがに厳しいんじゃないのかと思った。とはいえ、現行の日本国憲法では天皇をどのように位置づけているのか、またそれは明治憲法での天皇の位置づけに対してどのような反省が行われた結果なのかということや、「人権」「自由」と本質的に矛盾せざるを得ない天皇制を日本国憲法と共存させた結果として現在抱えているジレンマといった、天皇制について考える上で必須の切り口について端的にまとまっており、大人が読む分には入門書として良い本だと思った。2022/05/17
HeatSkywalker
1
Amazonで百田直樹の本には全て★1で酷評するミスターディグ(ミスター掘る)が本書を★5で大絶賛しているというお茶目な実態がウケたので読みました。僕は自画自賛もマーケティングの一つだと思います。アーティストは皆同じ。でも他の作家の営業妨害は辞めたほうが良いと思います。下品な行為だと思う。2020/12/30
ささらもさら
0
自分は天皇制について、あまりにも無知であることを再確認。そもそも女系天皇の議論なども、よく意味がわかってなかったので勉強になった。天皇制と憲法に関する入門編として、とてもよかった。2024/12/10