内容説明
今の若者は政治に無関心なのか?巨大な変化が生まれつつあるのか?“若者の政治”を妨げる歴史的背景を分析し、社会を組み直す回路を拓く!
目次
1 “若者の政治”にはどんな特徴があるか(斬新に受けとられた若者の政治行動;スタイリッシュ ほか)
2 “若者の政治”が呼び起こされる回路と基盤(若者の生活と意識を揺り動かす社会変動;使い捨ての労働力として扱われたくない ほか)
3 若者を政治に近づかせないしくみ(ものが言えない日本社会;政治に近づかぬよう若者を飼いならす)
4 不満や要求を抑えこませる自己責任感覚(「自分が悪いんだってよくわかっている」―自己責任感覚のはたらき方;自己責任の認知フレーム―「弱者」を標的にする悪意 ほか)
5 “若者の政治”を深く手ごたえのある希望につなぐ(これまでの社会の延長線上に未来を描けない;自分なりに社会にかかわる―コミュニタス型の社会実践 ほか)
著者等紹介
中西新太郎[ナカニシシンタロウ]
1948年生まれ。鹿児島大学教育学部、横浜市立大学国際文化学部を経て、関東学院大学経営学部教授、横浜市立大学名誉教授。現代日本社会論・文化社会学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆう。
36
現代若者論。とても鋭い。若者は政治に無関心なのではなく、若者らしくかかわっている。それを無関心とするのは、一つの政治的イデオロギーだと思った。若者が社会で自分らしく生きられないから、社会そのものを変えていくことが大切だとも思えた。2019/09/29
Sym
4
前半は共感できてとても面白かった。後半はあまり頭に入らなかった(内容の問題ではなく、心のゆとりのなさが原因な気がする)から、日を置いて再読したい。2019/10/17
Takao
2
2019年8月4日発行(初版)。表題の問いに対して、私は“Yes”と答えたいが、本書では、それが阻まれている政治的・社会的な「統制」について詳しく述べられている。若者だけではなく、大人も含めて「政治」を語ること、話題にすることは忌避される。権力者としては、若者が政治に関心を持つこと、発言をすることは望まない。「若者の非政治性」を作り出してきた大人たちがそれを謗ることはできない。しかし、若者の中にも小さな変化は生まれてきている。最後に、そんな若者の「弱さ」を束ねる組織論が述べられている。2020/01/04
ジム
0
型に嵌めたがる割に殻を破れと言う奴2019/08/25