目次
1章 愛おしきいのちのために
2章 ひかりの中で―対談・往復書簡 大平光代さん&岩元綾
3章 旅―いのちとの出会い、別れ、そして再会
4章 私に与えられた使命―対談・玉井浩先生&岩元綾
5章 いのちの系譜
6章 綾の詩「いのち」につながること
著者等紹介
岩元綾[イワモトアヤ]
1973年鹿児島市生まれ。隼人町立日当山小・中学校を経て、93年3月に県立牧園高校普通科卒業。98年3月鹿児島女子大学(現志学館大学)英語英文科卒業。5月ニュージーランドのオークランド市で開かれた「第3回アジア太平洋ダウン症会議」に参加。99年3月図書館司書の資格を取得。同年10月、童話『魔法のドロップ』を英訳し、『MAGIC CANDY DROP』(石風社)として出版。06年8月カナダのバンクーバーで開催された「第9回世界ダウン症会議」に参加、「ダウン症世界会議賞」を受ける。障害者団体や学会、看護学校、大学、各地の福祉協議会に呼ばれ講演、交流をし、ダウン症や「出生前診断」などについて理解を広げる活動を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nonpono
20
図書館の棚から。副題は、「ダウン症ある私から」。対談相手に久しぶりにあのベストセラーを出した大平光代さんで彼女の娘さんも同じ病であった。本書にでている出生前診断の是非も非常にデリケートな難しい選択のように聞こえる。大学に進学したり学会で発表をこなす綾さんの生き様に光を感じる大平光代弁護士、彼女の娘さんを温かく見つめる綾さんのあたたかい眼差し。テーマとして根深い相模原の植松死刑囚による事件。優しい目線で前向きな著者の文章は心に響いていく。病、持病との向き合い方を学んだような気がした。2024/05/24
mazda
10
必読の1冊です。2018/08/26
マカロニ マカロン
4
個人の感想です:B。『選べなかった命』(河合香織)の中で「ダウン症当事者として日本で初めて大学を卒業した経歴を持」つ岩元綾さんが紹介されている。前記の本は出生前診断の誤診により中絶せずに産んだらダウン症児で三カ月で死亡したことを訴訟に持ち込んだケースについて書かれているが、この本の著者の岩元さんは当然、出生前診断に反対の立場を取る。「出生前診断を受け、陽性の命の97%が生まれてくる命を消してしまう」、そして「障害をもったら不幸になるという考え方が前提にあるのが問題だと思う」と指摘している。2019/08/02