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目次
1 元気を取り戻したイスラーム(イスラーム復興って?;成長するイスラーム経済;イスラーム金融ってなに?―利子なし銀行の登場)
2 女性が切りひらくイスラームの未来(ヴェールを再びまとい始めた女性たち;インタビュー 4人のインドネシア女性に聞く;ムスリム・ファッションとハラール化粧品;変わる男女の関係)
3 試練に立ち向かうイスラーム(なぜ中東で戦争やテロが多いの?;パレスチナ問題ってなに?;増え続けるムスリムの難民;増え続けるムスリムの難民;共生をめざして―「みんなちがって、みんないい」)
著者等紹介
長沢栄治[ナガサワエイジ]
東京大学東洋文化研究所教授。東京大学経済学部卒業、アジア経済研究所を経て現職。専門は中東地域研究・近代エジプト社会経済史
平井文子[ヒライフミコ]
NPO法人アジア・アフリカ研究所理事。早稲田大学第一文学部卒業。アジア・アフリカ語学院、白梅短期大学、法政大学、千葉大学、獨協大学で非常勤講師を歴任。2003~2004年、日本学術振興会カイロ研究連絡センター長。専門は中東現代史、パレスチナ問題、ジェンダー研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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chiaki
45
イスラーム金融について初めて知りました。一般金融とは違い、利子を生み出さずに利益を出す預金者と銀行、事業者の三者関係のしくみにびっくり。ヴェールについての考え方も人それぞれで信仰とおしゃれを両立するというのは素敵な考え方。男女の関係についても、保守的な文化・風習も時代に合わせて柔軟に変化させる国もありイスラーム家族法も国によって様々なんだそう。善きイスラーム社会の共存関係の崩壊、パレスチナ問題や中東の難民問題の根本には、資源を求めた欧米諸国の侵略、偏見、差別がある。シリーズ全巻イスラームを知る良書です!2021/05/26
遠い日
14
「イスラームってなに?」シリーズ4。今、世界の問題を考えるとき、イスラームの問題を抜きにしては解決できないことが多いと感じる。この巻で感心したのは、一旦衰退した、女性のヴェールが女性自身の信仰の深まりや考え方によって再び身につけられるようになった変化についてだ。そこには、「イスラーム復興」の流れがある。女性への禁止事項の廃止や、何より欧風第一主義からの脱却とイスラームに基づくものの考え方で社会を見直す動きがあったからだ。そして根深いパレスチナ問題。皆が幸せを求める信仰を持ちながら、解決はあまりにも遠い。2018/05/01
のん@絵本童話専門
2
今の時代のイスラム教女性について書かれている部分を、とりわけ興味深く読みました。女性のおしゃれを楽しむ自由や男女平等、女性の社会進出は、宗教関係なく応援したい!コーランの解釈の違いや時代にそぐわない部分は、女性が声をあげられる余地があるといいなと思う。パレスチナ問題では根幹の原因に切り込み、欧米への批判も躊躇なくしており、イスラーム側の考えを尊重しているところにとても好感が持てる。フィルターのかからないまっさらな目でイスラームへの理解を深めてほしい、という真摯な思いが伝わってくるシリーズでした!2021/06/17
Olga
2
ムスリムの女性がかぶるヴェールについて、自分の意志でかぶるようになった人がいれば、かぶるのをやめた人もいる。自分の意志でというのが大事。それはそうと、中東で起きているあれこれの諸悪の根源についてまたしても考えてしまった……。2018/06/04
まめはち
0
シリーズ4 イスラームのいま。報道で知るイスラーム世界はネガティブなフィルターがかかっているのかな。このシリーズではイスラームについて知らなかった優れている点に気づかされた。イスラーム金融、興味あり。息子に読書を勧めたが興味無し、と一刀両断(涙)読書好きな子どもに、そして、大人にも薦めたい素晴らしいシリーズでした。2023/07/06