内容説明
聞いて、見て、知って、考えよう!保育のこと、非正規のこと。非正規保育者の生の声を集めました。
目次
第1章 公立保育職場の非正規化をどう見るか(なぜ、非正規保育者が増えたのか;非正規保育者の現実 ほか)
第2章 非正規保育者の雇用と労働の現実―『東京の公立保育園における非正規職員の実態調査報告書』から(非正規保育者の賃金と雇用形態、雇用不安;非正規保育者のストレスと疲労 ほか)
第3章 正規と非正規の連携を考える―力をひとつに保育をすすめるために(誇りを持って働き続けたいからこそ―非正規保育者の視点から;わかり合って保育する幸せ―正規保育者の視点から ほか)
第4章 現在を変え、未来をつくる―非正規保育者の問題から考える保育運動の課題(非正規労働者問題と非正規保育者;非正規保育者問題を解決するための3つの課題 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆう。
40
東京都の公立保育園に務める非正規保育者への調査から明らかになった問題をもとに、社会に提起した本です。この調査には僕も関り、少しだけ書いています。非正規雇用保育者への調査はこれが初めてだと思います。保育所民営化や待機児童対策のなかで非正規は増え続けています。今の保育は非正規保育者を抜きに語ることはできません。しかしその実態は官製ワーキングプアという状態であり、正規と非正規で情報共有の課題があるなど、保育の質の面でも労働条件の面でも課題があります。運動の課題も示されています。ぜひお読みください。2018/11/28
ななつのこ
2
非正規で働いていた時は、あくまでも補助と割り切っていた。やりがいとか必要以上の情報共有は求めていなかったのでアンケートに答えた職員の発言には少々違和感を覚えた。正規職員は書類や行事の計画、保護者対応など責任のある業務が主。正規と非正規、情報の共有は必要だがすべて共有は問題もでる。個人情報など伝達できないことも多々あり、園児の家庭環境を知りたいのは何のため?といつも疑問。大なり小なりその子の取り巻く環境には何らかしらあると推し量りながら保育にあたるのが専門性というものではないだろうか?2019/01/07
ぐり
0
都内だけは正規が過半数を占めているが、東京以外は非正規が過半数なのが実態。正規、非正規、臨時、パート、補助職員、さらに資格の有無、、。呼称が多すぎてややこしいと常々思っているが、これを読んで少しは理解できたか、どうか。 しばらく時間をおいて再読したい。2017/04/09
Hisashi Tokunaga
0
「非正規」保育者の諸調査から垣間見えた課題は、今日の労働をとりまく課題に他ならないということに気づかせてくれた。2016/03/25