内容説明
PISAを超えるフィンランドの教育改革を紹介。
目次
1部 “弱さ”から読みとく教育の原点(スロー・エデュケーションのすすめ―ゆっくり学べば心も動く;翼の傷ついた白鳥―援助者が「失敗を生きる」ということ;“弱さ”へのいとおしみ―臨床教育学の“原風景”として;揺れる思春期のいのちに伴走する―人生の問いに寄り添うとき)
2部 ケア・援助の専門性を問い直す(ケアの専門性とは―他者理解と相互ケア;ケアし合うかかわり合い―その喜びとむずかしさ)
3部 フィンランドの教育改革に何を学ぶか(PISAシンドロームを超えて―学力政策がめざすもの;物語る言葉の“詩学”―聴き合う力と語り合う力;フィンランドの教師教育改革―“国民のろうそく”の未来)
著者等紹介
庄井良信[ショウイヨシノブ]
1960年北海道生まれ。北海道教育大学大学院教授、専門は臨床教育学。教育学博士。広島大学大学院教育学研究科博士課程、広島大学教育学部助手、県立広島女子大学生活科学部人間福祉学科助教授、フィンランド・ヘルシンキ大学在外研究員などを経て、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆう。
12
臨床教育学の立場から、子どもに寄り添った教育とはどうあるべきなのか、学ぶことのできる本です。また、PISAの枠組みで翻弄される教育に対して、フィンランドの教育を学び、批判的に考察しています。著者は教育はケアの営みとして捉え、ケアするものもケアされるものも弱さに向き合いつつ、恢復していく時間の大切さを述べています。今日の教育において、新自由主義的な競争教育が持ち込まれる中、とても大切な視点だと思いました。2014/11/18
あるぱか
4
フィンランドの教育を主題にした教育論の本でした。国際的に学力が高いと言われている国の教育プログラムや、教師の育成方法などを知ることができました。先生が国民の誰からも尊敬されているというのは、素晴らしいなぁと思いました。2016/03/19