内容説明
もし、自分が拉致されて、家族の元から引き離されて外国で暮らすことを強要されたら。どうなるのだろうと想像してみてください。
目次
1 弟がいなくなった(「拉致問題」という言葉を聞いたことがありますか;弟がいなくなったときのこと;弟がいない24年間;ほかにもいなくなった人たちがいた;北朝鮮の犯行だとなぜわかったか)
2 弟が帰ってきた(なぜ急に拉致被害者は帰ってくることになったのか;弟が帰ってきたときのこと;どうしても北朝鮮には戻したくない;拉致被害者の北朝鮮でのくらし;帰国した人とまだの人がいる)
3 なぜ?どうすれば?(北朝鮮が日本人を拉致したのはなぜか;どうすれば全員帰ってくるか)
著者等紹介
蓮池透[ハスイケトオル]
1955年、新潟県柏崎市生まれ。東京理科大学電気工学科卒業。東京電力(株)に入社し、原子燃料サイクル部部長などを歴任し、2009年退社。1997年から2005年まで、「北朝鮮による拉致被害者家族連絡会」の事務局長、その後副代表をつとめた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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それいゆ
44
蓮池徹さんたちが帰国したときのようすをはっきりと思い出しました。あの時、妙にぎこちなくて、ギスギスして、ぶっきらぼうな蓮池さんの態度には、何とも言えない複雑な気持ちでした。昨日、松本京子さんの子どもが脱北できずにラオスから送還させられたというニュースを聞きました。飯島参与の訪朝後、何かが動き始めている期待感がありますが、韓国の報道なので訳が分からず別の意図も感じられます。でも今を逃しては、拉致された人たちが帰ってくる可能性はますますなくなってくるような気がします。安倍総理の電撃訪朝実現を期待しています。2013/05/30
ほたて
29
後世の歴史の本や教科書に載るような出来事の瞬間に私達は立ち会っている。アメリカの同時多発テロや北朝鮮による拉致事件…日々押し寄せるたくさんの情報に、大きなニュースがどんどん薄められていく。なんとなくうやむやになって終わった気持ちすらしているけど、時代の証人として私達は知らなければいけないと思う。蓮池さん一家の雲をつかむような24年間待ち続けた日々は、拉致被害者が日本に帰国したことで解決したわけではないのだ。【それいゆさんの本棚より】2013/06/02
まさむ♪ね
18
一時期あれだけ報道されていたにもかかわらず、知識のなさに愕然とする。どのようにして拉致が行われたか。いつ自分の身に起こってもおかしくない内容に戦慄が走る。拉致問題だけでなく、朝鮮半島と日本の歴史、付随する様々な事件や問題につても触れてあり勉強になりました。経済制裁だけでは何も解決しない、相手を知り、歴史を知り、対話なくしては解決どころか進展すらない。発生から三十余年いまだ解決には至っていない。想像してみよう、大切な人が突然いなくなることを、愛する人を残して無理やり連れ去られてしまうことを。2013/04/21
トゥクトゥク
14
何が驚いたって、蓮池薫さんが帰国して、著者で兄の透さんと24年ぶりに空港で言葉を交わしたときに、目に涙を浮かべる事もなく、何か様子がおかしい。兄の投げかける日本の話題に対しイライラした様子で、北朝鮮をバカにするなという調子で、会話にならないといった描写。アメリカは世界で戦争し、日本はその手助けをしている。その事に怒る蓮池薫さん。洗脳とかそういうのでもなく、この描写を読んでまず思ったのは、あれ?日本にいて日本人の考え方で普通に暮らしてるけど、それ正しいんだっけ?この問いかけを最近していない事に気づかされた。2014/08/31
退院した雨巫女。
14
《私‐図書館》拉致問題は、全員が、家族の元に帰れて解決だと思う。しかし、最近の北朝鮮をみていて、難しさを増しているようだ。2013/03/07