内容説明
砂川、恵庭、長沼、百里―その経験はイラクへ、そして、未来へとつながる。
目次
序章 原点
第1章 砂川刑事特別法事件
第2章 恵庭事件
第3章 長沼訴訟
第4章 百里訴訟
第5章 イラク訴訟
終章 現在
著者等紹介
内藤功[ナイトウイサオ]
1931年、東京都生まれ。総評弁護団幹事長をへて、現在、自由法曹団常任幹事、日本平和委員会代表理事、日本国民救援会中央本部顧問。最近では、イラク派兵差止訴訟全国弁護団の顧問、仙台の情報保全隊裁判、横須賀の米兵犯罪国家賠償事件の弁護団をつとめた
中谷雄二[ナカタニユウジ]
1955年、京都府生まれ。イラク派兵差止訴訟名古屋弁護団。その他市民平和訴訟名古屋(湾岸戦争)、PKOカンボジア派遣違憲訴訟、朝鮮女子勤労挺身隊事件などに関わる
川口創[カワグチハジメ]
1972年、埼玉県生まれ。イラク派兵差し止め訴訟名古屋弁護団(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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星辺気楽
2
現在、論議の的になっている「集団的自衛権」は、すでに何十年も前から取り上げられていたことを初めて知りました。歳月が日本人の悪しき体質をよみがえらせ「水に流す」「寄らば大樹」の中で憲法改悪の事態まで悪化している現状をもう一度改めて問い直す時期であると思いました。2014/12/30
Takao
1
恵庭、長沼、百里と自衛隊をめぐる裁判で活躍した内藤弁護士の半生をイラク訴訟名古屋弁護団の川口、中谷弁護士が聴き取るという対談を集録している。判決にいたる裁判闘争がいかにして取り組まれたのか、今後の運動にも貴重な示唆を与えてくれる。興味深かったのは、長沼事件の平賀書簡問題。実は裁判が始まる前から、違憲判決を阻止するための動きがあったということ。それにもめげずに、福島裁判長が裁判官の「良心」を貫いたということ。2014/07/31
との@恥をかいて気分すっきり。
1
内藤さんは海軍経理学校にいた立場から、自分は戦争責任の一端があると自覚して弁護士活動をおこなってきたそうだ。 その海軍での知識を生かして自衛隊や安保の問題、基地闘争やイラク派兵の問題に取り組んできた。 兵隊としての責任を背負い、二度と戦争をしてはいけないと日本国憲法を守る立場で取り組む姿はまさに「歩く平和憲法」という感じである。 この本を読むと、彼が日本共産党から国会議員として活動するのは必然であったと感じられる。今の沖縄をはじめとする基地問題、そして脱原発のたたかいに大いに活かせるたくさんの教訓が2013/01/15
LOVE弁慶
0
今、話題の憲法問題。見識について学ぶつもりでしたが、闘争史だけに途中の弁護士としての駆け引きが集中を妨げ、途中、挫折。イラク裁判からは斜め読みとなりました。2015/08/14
ばんぶー
0
理論的に自衛隊が憲法違反かどうかを解明する本かと思っていたのですが、それよりも運動と結びついて、憲法を武器に、どのように日本の将来を切り開くかという実践的な手引きとなっていると思いました。”(自衛隊を)「人を活かす」仕事の方のに専念させてやりたい。だから箕輪登(元郵政大臣)さんの言われる「我、自衛隊員を愛す。故に、憲法九条を守る。」っていう心ですよ。”とおっしゃっているのがとても印象的です。 戦争責任の追求が現在でも終わっていない、つまり現在の問題だということが、次第に切実になって来ていると思います。2013/02/01
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