内容説明
複雑化・深刻化する教育・保育の現場で、最もつらいかたちで現れている問題が親との「トラブル」「苦情」「攻撃」への対応かもしれません。「モンスターペアレント」として切り捨てるのではなく、「対立」をのりこえ、子どものための「共同」関係をどうつくるのか。背景にある親の生きづらさを深くとらえ、どうすれば親とつながることができるのか、理解とかかわり・援助について具体的に考えます。
目次
第1部 「気になる保護者」とその社会的背景(「気になる保護者」の諸相;「気になる保護者」の問題の社会的背景)
第2部 「気になる保護者」の抱える個人的要因(「気になる保護者」と発達障害;「気になる保護者」の抱える傷つきや葛藤を考える;「気になる保護者」とパーソナリティ障害;「気になる保護者」と精神疾患)
第3部 「気になる保護者」とのかかわりを考える(「気になる保護者」に対する共感的理解と援助の課題;保護者との平和的な関係を築いていくために;保護者との連携が著しく困難な場合;感情労働としての教師、保育士、指導員の仕事)
著者等紹介
楠凡之[クスノキヒロユキ]
1960年、大阪生まれ。1989年、京都大学教育学研究科博士課程満期退学。1992年、北九州市立大学文学部に専任講師として赴任。1994年より北九州市立大学文学部人間関係学科助教授、2005年より同教授。現在、全国生活指導研究協議会指名全国委員、北九州子育て支援と子ども文化ネットワーク代表、日本生活指導学会理事。専門は臨床教育学(子どもの人格発達と教育指導)、家族援助論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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