内容説明
日本は小さな島国であったため、自然の災害や戦い、そして病で大切な人やモノを失ってしまった時、悲しみと怒りでいっぱいになった心と、なんとかつきあって生きていく術を独自に磨きあげてきた。その術は型となり、茶道、香道、工藝という今に受け継がれる文化に色濃く遺されている。本書はその術を認知科学という世界的に普遍性をもつ学問の視点から、世界に向けて解き明かそうとした試みである。
目次
卯月のお話 共在感覚―津守愛香の焼きモノ
皐月のお話 環境の共有―大江志織の焼きモノ
水無月のお話 日本語の挨拶―デレック・ラーセンの焼きモノ
文月のお話 詠嘆―植葉香澄の焼きモノ
葉月のお話 アフォーダンス―高柳むつみの焼きモノ
長月のお話 自然の聲―長谷川直人の焼きモノ
小春のお話 工藝という文化―中村譲司の焼きモノ
霜月のお話 茶の湯―小坂大毅の焼きモノ
臘月のお話 自伝的記憶―下村順子の焼きモノ
睦月のお話 香りを聞く―澤谷由子の焼きモノ
如月のお話 香りを伝える―安永正臣の焼きモノ
弥生のお話 わかりあえなさをわかちあう―鯉江明の焼きモノ
著者等紹介
澤田美恵子[サワダミエコ]
京都工芸繊維大学教授。博士(言語文化学)。工芸評論家。京都市生まれ。大阪外国語大学大学院修了後、グルノーブル大学(フランス)講師、神戸大学助教授、京都工芸繊維大学准教授を経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- 労働経済学