感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
zoe
17
1986年第二版・邦訳2021年。実験室から意味がどのように発信されていくのかが、実験室外からは良くわからない。サイエンスコミュニケーションの根本を調べる試みを紹介。例えば密林に住む部族に対するフィールドワークのように、科学実験室を調べてみる。科学者が居て、技術者が居て、実験事実があって、と整理していくというやり方。新しい科学を説明する時の言明の仕方、受けての理解の仕方。何等かの因子があると言うにとどめるか、物質があると断言するか。相関がみられる時に、何が原因で何が結果だと言えるのか。2023/05/14
roughfractus02
7
事実(fact)と虚構(fiction)はともに作る(facere:羅)から来ているというジョークで両者の独立性を疑うU・エーコを思い起こすのは、科学では実験室において事実を作ると著者たちが発想しているからだろう。人類学的な長期の参与観察とエスノグラフィーを実験室に援用し、科学人類学のモデルを提示した本書(1979刊)は、実験データが科学者集団の前提とする理論やパラダイム次第で(バイアス)、諸々の解釈可能性を示す文脈に注目し、科学的事実を実験室の外につながるネットワークの中に置いてその構築過程を記述する。2024/07/03
Go Extreme
3
秩序から無秩序へ: 観察者と科学者 社会的なものと科学的なものー参与者のための資源・観察者のジレンマ 科学の人類学 秩序の構築 資料と方法 ラボを訪れた人類学者: 文書への描出 ラボの文化 文書と事実 事実の構築 事実のマイクロプロセッシング: 会話における事実の構築と分解 思考プロセスの社会学的分析 事実と人工物 信用のサイクル: 信用ー報賞と信頼資本 戦略,ポジション,キャリアパス 無秩序からの秩序の創造: ラボを創造する 無秩序からの秩序〔の創造〕 古い虚構に取って代わる新しい虚構?2021/11/14
Bevel
1
私に合ってなかっただけかもしれないが、研究室でフィールワークするというワンアイデアだけではないかしら。。用語も構成も緩くてチャリティ発揮する余裕がない人間にはつらい。。(批判されてた「社会性」の使い方なんてもう。。)2022/11/02
takao
1
ふむ2022/06/28