社会運動と若者―日常と出来事を往還する政治

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  • サイズ 46判/ページ数 270p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784779511646
  • NDC分類 309.021
  • Cコード C3036

出版社内容情報

社会運動の規範や作法はどのように形成されるのか。「若者」とその運動の特質を、出来事と日常についての語りから浮き彫りにする。

はじめに  



序 章 問題意識

 第一節 「若者の社会運動」論  

 第二節 出来事と日常を行き来する若者たち  

 第三節 各章の構成  



第一章 若者と社会運動、社会運動と若者

 第一節変数の布置と連関を問う研究

 第二節 変数の発見とその作用を問う研究 

 第三節 本書の意義と「若者」に対する分析視角  



第二章 分析枠組、対象、方法

 第一節 分析枠組  

 第二節 分析の対象と方法  



第三章 出来事としての社会運動

 第一節 フロントステージ  

 第二節 バックステージ  

 第三節 本章のまとめ   



第四章 日常としての社会運動

 第一節 生い立ちが作り出す「政治」との距離   

 第二節 「今思い出すと、あれが政治に目覚めたきっかけだったのかな」  

 第三節 そして大学へ   

 第四節 本章のまとめ  



第五章 日常と出来事をめぐって

 第一節 学校化された政治的無関心  

 第二節 個人の尊重と組織の放棄  

 第三節 劇的でも危険でもない運動  



終 章 考察と結論

 第一節 社会運動サブカルチャーとしての若者   

 第二節 本書の貢献  



富永 京子[トミナガ キョウコ]
1986年生まれ。立命館大学産業社会学部准教授。専攻は社会運動論・国際社会学。北海道大学経済学部卒。東京大学大学院人文社会研究科修士課程・博士課程修了後、日本学術振興会特別研究員(PD)を経て、2015 年より現職。著書に『社会運動のサブカルチャー化――G8 サミット抗議行動の経験分析』(せりか書房)、『奇妙なナショナリズムの時代――排外主義に抗して』(共著、岩波書店)、『サミット・プロテスト――グローバル化時代の社会運動』(共著、新泉社)。主な論文として、“Social Reproduction and the Limitations of Protest Camps:Openness and Exclusion of Social Movements in Japan”, Social Movement Studies, Vol.16(3)など。

内容説明

「若者」たちの語りから見えてくるものは何か。社会運動の規範や作法(=社会運動サブカルチャー)はどのように形成されるのか。「若者」とその社会運動の特質を当事者が集合するデモなどの「出来事」と、他者との関わりの中で揺れる「日常」生活から浮き彫りにする。

目次

序章 問題意識
第1章 若者と社会運動、社会運動と若者
第2章 分析枠組、対象、方法
第3章 出来事としての社会運動
第4章 日常としての社会運動
第5章 日常と出来事をめぐって
終章 考察と結論

著者等紹介

富永京子[トミナガキョウコ]
1986年生まれ。立命館大学産業社会学部准教授、シノドス国際社会動向研究所理事。専攻は社会運動論・国際社会学。北海道大学経済学部卒。東京大学大学院人文社会系研究科修士課程・博士課程修了後、日本学術振興会特別研究員(PD)を経て、2015年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Ai

3
2011年以降の社会運動を行う「若者」たちに対し、興味はあるが、賛同も批判もできず、悶々としていた中、彼らを客観的に分析した本作はとても参考になった。というか、それ以外の意見が賛同or批判の両極端すぎる。「若者」たちの意見が政治的に正しいかどうかではなく、スタイルが過去のそれとどう異なるか。その違いを捉えることで、今後の運動の在り方が見えるように思う。私自身85年生まれで、ギリ「若者」枠に入る分、共感できるポイントも多い。特に、「日常」と「出来事」の行き交いは、我々の世代に一番フィットしていると思う。 2017/09/21

Verte

2
日常の延長にある運動2017/07/22

いせやん

0
2011年以降の、「若者による社会運動」研究としては決定版か。社会運動を行う「若者」は、周囲が政治に無関心であるという認識の中に育ってきた人々であることを指摘する。そしてその彼らによる社会運動が、「政治に無関心な同世代」を対象とし、対象となる同世代に共有されたカルチャーに基づいて文脈依存的に行われていることを解明する。理論も実態分析も面白いのだが、一つ物足りないのは、「若者による社会運動」の中での差異に言及しながら、その説明されていないことか。2017/06/23

0
出来事としての運動(のフロントステージ)と日常の往還 運動のフロントステージとバックステージ 「箱入り社会派」と「孤独な反逆児」2023/03/19

meòrachan

0
外山さんの「全共闘以後」に続けて読んだので少し物足りない印象を受けてしまった.インタビューは良かったが,全体をサマライズする分析モデルがしっくり来ない.多分インタビューの個人的な小さな物語と政治という「大きな」(と言っても良い)物語の接続ができていないのではないか.その意味では「社会運動」と「若者」というタイトル通りだけど2020/06/06

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