交錯と共生の人類学―オセアニアにおけるマイノリティと主流社会

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交錯と共生の人類学―オセアニアにおけるマイノリティと主流社会

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  • サイズ A5判/ページ数 307p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784779511448
  • Cコード C3039

出版社内容情報

オセアニア島嶼部における移民・「混血」,性・障害などの民族誌事例を提示し,現代世界における人類学的な共生の論理を追究する。

はじめに 



序 章 現代世界における排除と共生(風間計博)

 1 問題の所在

 2 排他と攻撃性

 3 エスニシティと排他性

 4 マイノリティの存在証明

 5 オセアニア島嶼部における在地の論理と共生

 6 本書を構成する諸論文の概略 



第?部 移動する人間と「混血」



第1章 鯨歯を纏い,豚を屠る

フィジーにおけるヴァヌアツ系フィジー人の自己形成の視点からみた共存(丹羽典生)

 1 はじめに  

 2 ヴァヌアツ人のフィジーへの定着

 3 ヴァヌアツ系としての自己形成

 4 複合的な自己の形成  

 5 最 後 に 



第2章 「その他」の人々の行き交う土地

フィジー首都近郊に生成する「パシフィック人」の共存(風間計博)

 1 はじめに 

 2 「その他」の人々 

 3 スヴァ在住のキリバス系住民

 4 オールド・カマーのヴェイサリ地区住民

 5 ヴェイサリを行き交う人々 

 6 ネットワークの結節点としてのフリーホールド地 

 7 おわりに 



第3章  ニュージーランド・マオリの「混血」をめぐる言説と実態(深山直子)

 1 はじめに

 2 マオリの「混血」の概史

 3 国勢調査における「混血」マオリの可視化

 4 現代におけるマオリ・アイデンティティを巡る言説

 5 フィールドワークから考えるマオリ・アイデンティティ

 6 おわりに  



第4章 ヤップ離島社会の共生戦略におけるアイデンティティとネットワーク(柄木田康之)

 1 はじめに 

 2 サウェイ交易ネットワーク,公共貨幣経済,二元的州政府 

 3 民主化と首長会議の形成  

 4 公務員の離島アイデンティティ 

 5 ヤップ本島におけるコミュニティ用地獲得戦略

 6 葬儀における公務員アソシエーションと交易パートナー

 7 む す び



第?部 新たなマイノリティの生成:性・高齢者・障害



第5章 マフとラエラエの可視化と不可視化

フランス領ポリネシアにおける多様な性の共生(桑原牧子)

 1 序  論  

 2 性の名づけとマイノリティ化

 3 タヒチ島とボラボラ島の性カテゴリーの多様化  

 4 タヒチ島とボラボラ島のマフ,ラエラエ,レズビエンヌ

 5 考  察 

 6 結  論 



第6章 母系社会・パラオにおけるマイノリティは誰か?(安井眞奈美)

 1  ローカルな社会における「男女平等」というグローバルな基準

 2 母系社会・パラオの概観  

 3 ベラウ女性会議の20 年  

 4 ベラウ女性会議のさまざまな評価 

 5 シューカンを担うパラオ女性の現状

 6 結  語 



第7章 高齢者の包摂とみえない異化

ヴァヌアツ・アネイチュム島における観光業とカヴァ飲み慣行(福井栄二郎)

 1 高齢者とマイノリティ 

 2 ヴァヌアツ・アネイチュム島の観光業 

 3 平等とみえない異化 

 4 ま と め 



第8章 「障害」をめぐる共存のかたち

サモア社会における障害支援NGO ロト・タウマファイによる早期介入プログラムの事例から(倉田 誠)

 1 はじめに

 2 サモア社会における障害者支援の展開 

 3 サモア社会における能力観  

 4 ロト・タウマファイによる早期介入プログラムの実践

 5 おわりに 



第?部 差異をめぐる記憶と感情



第9章 帝国の記憶を通した共生

ミクロネシアにおける沖縄人の慰霊活動から(飯?伸五)

 1 はじめに 

 2 沖縄人とミクロネシア人の邂逅 

 3 戦後の慰霊活動 

 4 帝国の記憶を通じた共生 

 5 おわりに  



第10章 狂気に突き動かされる社会

ニューギニア高地エンガ州における交換と「賭けられた生」(深川宏樹)

 1 序  論 

 2 狂気の民俗理論  

 3 狂気と呪い  

 4 結  論:狂気に突き動かされる社会  



風間 計博[カザマ カズヒロ]
京都大学大学院人間・環境学研究科教授博士(文学)専門:人類学,オセアニア社会研究主要著書・論文:『 窮乏の民族誌―中部太平洋・キリバス南部環礁の社会生活』大学教育出版(2003),『共在の論理と倫理―家族・民・まなざしの人類学』[共編]はる書房(2012),『オセアニア学』京都大学学術出版会[共編](2009),「序 現代世界における人類学的共生の探究」『文化人類学』81 巻3 号(2016)

内容説明

オセアニア島嶼部における移民・「混血」、性・障害、記憶・感情の民族誌事例を提示しながら、錯綜した現代世界における、人類学的な共生の論理を追究する。

目次

現代世界における排除と共生
第1部 移動する人間と「混血」(鯨歯を纏い、豚を屠る―フィジーにおけるヴァヌアツ系フィジー人の自己形成の視点からみた共存;「その他」の人々の行き交う土地―フィジー首都近郊に生成する「パシフィック人」の共存;ニュージーランド・マオリの「混血」をめぐる言説と実態;ヤップ離島社会の共生戦略におけるアイデンティティとネットワーク)
第2部 新たなマイノリティの生成:性・高齢者・障害(マフとラエラエの可視化と不可視化―フランス領ポリネシアにおける多様な性の共生;母系社会・パラオにおけるマイノリティは誰か?;高齢者の包摂とみえない異化―ヴァヌアツ・アネイチュム島における観光業とカヴァ飲み慣行;「障害」をめぐる共存のかたち―サモア社会における障害支援NGOロト・タウマファイによる早期介入プログラムの事例から)
第3部 差異をめぐる記憶と感情(帝国の記憶を通した共生―ミクロネシアにおける沖縄人の慰霊活動から;狂気に突き動かされる社会―ニューギニア高地エンガ州における交換と「賭けられた生」)

著者等紹介

風間計博[カザマカズヒロ]
京都大学大学院人間・環境学研究科教授。博士(文学)。専門は人類学、オセアニア社会研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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いたる

0
軋轢を緩和させるオセアニア島嶼部の在地の論理を検討し、西欧近代の擬似的な普遍性を捻じ曲げることを企てる10篇。マオリの「混血」をめぐる言説を論じた3章と、母系社会・パラオの女性会議の実態を詳説した6章が特に興味深い。2021/09/14

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