出版社内容情報
ウェストファリア体制に現在の国際システムの起源を見る従来の国際関係論を脱構築し、オルタナティブな知の枠組みの構築を目指す。
序 ウェストファリア史観を脱構築するとはどういうことか
第?部 脱ウェストファリアへの登攀路
1 ウェストファリア史観と国際関係研究
2 ウェストファリア史観の史的前提
3 ウェストファリア史観による歴史の抑圧とその機能
第?部 脱ウェストファリア史観から見える世界
4 「1648年の神話」再考
5 国際関係学史における神話の破壊と歴史記述の転回
6 明治維新における自他認識の展開と国際秩序の転回
7 近代ヨーロッパ秩序の萌芽
8 「ポスト・ウェストファリア」の理論家としてのモーゲンソー
9 複数の現実と対抗する言説
あとがき――本書の到達点と今後の課題
人名索引/事項索引
山下 範久[ヤマシタ ノリヒサ]
立命館大学国際関係学部教授。東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻博士課程単位取得退学。歴史社会学、社会理論、世界システム論。『世界システム論で読む日本』(講談社、2003年)、『現代帝国論』(NHKブックス、2008年)、ほか。
安高 啓朗[アタカ ヒロアキ]
立命館大学国際関係学部准教授。ウォーリック大学大学院政治・国際関係研究科博士課程修了。批判的国際関係理論。『英国学派の国際関係論』(分担執筆、日本経済評論社、2013年)、『成長なき時代の「国家」を構想する』(分担執筆、ナカニシヤ出版、2010年)、ほか。
芝崎 厚士[シバサキ アツシ]
駒澤大学グローバル・メディア・スタディーズ学部准教授。東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻博士課程単位取得退学。国際関係論、国際文化論、国際関係思想。『近代日本の国際関係認識』(創文社、2009年)、『国際関係の思想史』(岩波書店、2015年)、ほか。*
内容説明
「ウェストファリアの講和」に現在の国際システムの起源をみるウェストファリア史観は、国際関係論にどのような認知バイアスをもたらしてきたのか。「神話」の限界を超え、オルタナティブな国際関係論の構築をめざす、知のインタープレイ。
目次
ウェストファリア史観を脱構築するとはどういうことか
第1部 脱ウェストファリアへの登攀路(ウェストファリア史観と国際関係研究;ウェストファリア史観の史的前提;ウェストファリア史観による歴史の抑圧とその機能)
第2部 脱ウェストファリア史観から見える世界(「1648年の神話」再考;国際関係学史における神話の破壊と歴史記述の転回;明治維新における自他認識の展開と国際秩序の転回;近代ヨーロッパ秩序の萌芽―ウェストファリア神話以前における国際関係思想の展開;「ポスト・ウェストファリア」の理論家としてのモーゲンソー;複数の現実と対抗する言説―ウェストファリア史観を超えて)
著者等紹介
山下範久[ヤマシタノリヒサ]
1971年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻博士課程単位取得退学。現在、立命館大学国際関係学部教授。歴史社会学、社会理論、世界システム論専攻
安高啓朗[アタカヒロアキ]
1978年生まれ。ウォーリック大学大学院政治・国際関係研究科博士課程修了。博士(政治学・国際関係学)。現在、立命館大学国際関係学部准教授。批判的国際関係理論専攻
芝崎厚士[シバサキアツシ]
1970年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻博士課程単位取得退学。博士(学術)。現在、駒澤大学グローバル・メディア・スタディーズ学部准教授。国際関係論、国際文化論、国際関係思想専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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