シリーズ●21世紀の地域
ショッピングモールと地域―地域社会と現代文化

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  • サイズ A5判/ページ数 207p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784779510847
  • NDC分類 673.8
  • Cコード C1030

出版社内容情報

グローバル化の潮流のなかで世界各地に展開されつつあるショッピングモールを通して地域社会の変容と現代文化の諸相を捉える。

第I部 ショッピングモールからみる地域社会



第1章 ショッピングモールの隆盛が意味するもの:歴史的地理空間のなかのショッピングモール(江藤茂博)

1 はじめに

2 顕在化した歴史的地理空間

3 商店・商店街・ショッピングモール

4 中心と周縁の消滅

5 二極化される消費行動

6 ま と め



第2章 大規模小売店舗に対する社会的要請と法律(蒲 和重)

1 はじめに

2 SCの始まりと定義

3 「百貨店法」とその問題点

4 大店法の施行と規制強化

5 大店法施行による百貨店・GMSへの規制効果

6 大店法施行による中小小売業への影響

7 日米構造協議と大店法の緩和

8 「まちづくり3法」へ



第3章 商業投資額と自治体財政規模との関連性(岡本輝代志)

1 はじめに

2 地域活性化における商業施設の役割

3 商業空間概念の変化

4 自治体の財政規模と商業

5 おわりに



第4章 ショッピングモールと企業戦略:小売業態論の視角から(三好 宏)

1 はじめに

2 ショッピングモールに関わる企業群

3 ショッピングモールの業態特性

4 ショッピングモールの競争優位性

5 おわりに



第5章 ショッピングモールと地元商店街(三好 宏)

1 はじめに

2 事  例:イオンモール岡山と地元商店街

3 地域商業の競争構造

4 ショッピングモールとまちづくり

5 おわりに



第6章 ショッピングモールと地域社会:交通問題を中心に(大東正虎)

1 はじめに

2 大型店舗出店の規制と主な地域社会の問題

3 イオンモール岡山の出店と自家用車による来店者への交通対策

4 社会的ジレンマと交通施策

5 グランドオープン以後の渋滞状況

6 む す び



第7章 地理学からみた商業環境とショッピングモール(大石貴之)

1 はじめに:地理学と商業環境

2 ショッピングモールに対抗する地方都市の商店街

3 地理学からみたショッピングモールの展開と中心商店街



第?部 ショッピングモールからみる現代文化



第8章 モビリティーズ時代の幻影:ショッピングモールの寓意的読解をめざして(遠藤英樹)

1 はじめに:ファンタスマゴリー(幻影)を映し出す空間

2 観光客を集客する装置

3 モビリティーズの時代

4 むすびにかえて:ショッピングモールのアレゴリー(寓意)的読解へ



第9章 現代における「意味の帝国」としてのショッピングモール(松本健太郎)

1 はじめに:ショッピングモールの意味空間

2 「意味の帝国」としてのイオンレイクタウン

3 来訪者の振る舞いを制御するテクノロジー

4 ショッピングモールにおける情報認知のモード

5 むすびにかえて



第10章 ショッピングモールにおける記号としてのユニバーサルデザイン:「すべての人々」をめぐる同化と異化の装置(塙 幸枝)

1 はじめに

2 イオンレイクタウンにおける記号としてのユニバーサルデザイン

3 「すべてのお客様」が意味すること:カテゴライズの問題

4 「すべてのお客様」が意味すること:市場における「共生」のスローガン

5 おわりに



第11章 ショッピングモールの隠れたコスト:グローバルネットワークにおける結び目としてのモール(カレン・コリガン=テイラー/翻訳 塙 幸枝)

1 はじめに

2 「グリーンウォッシング」の典型としてのイオンレイクタウン

3 モールのなかの偽装された自然

4 グローバルネットワークの結び目としてのモール

5 む す び



第12章 ショッピングモールと「モール化する書店」(平崎真右)

1 はじめに

2 書店の郊外化

3 ショッピングモール化する書店(ジュンク堂)

4 ショッピングモール化する書店(蔦屋書店)

5 ま と め



第13章 ショッピングモールの比較研究のために:中国における現地報告を中心に(江博/劉韻超/王勇萍/楊爽/平崎真右)

1 はじめに

2 中国のショッピングモール事情

3 ショッピングモールとライフスタイルの変化

4 鄭州市における百貨店・ショッピングセンター/モール事情

5 ショッピングモールと都市開発

6 日系企業の進出の概況



第14章 隠喩としてのショッピングモール:インターネットにおける空間設計とその変容(大塚泰造)

1 はじめに

2 情報空間に対する物理空間の援用

3 環境の変化がショッピングモールとウェブサイトのデザインにもたらしたもの

4 ショッピングモールとウェブサイトにおける内部設計の類似性

5 Googleの台頭とソーシャルネットワーク

6 流動化し気化する個人

井尻 昭夫[イジリ アキオ]
岡山商科大学学長,経営学部経営学科教授,経営学

江藤 茂博[エトウ シゲヒロ]
立教大学大学院文学研究科博士課程後期満期退学。二松学舎大学文学部教授。

大崎 紘一[オオサキ ヒロカズ]
岡山商科大学副学長,経営学部経営学科教授,経営工学

松本 健太郎[マツモト ケンタロウ]
京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。博士(人間・環境学)。二松学舎大学文学部専任講師。著書に,『メディア・コミュニケーション論』(共編著,ナカニシヤ出版,2010年)。

目次

第1部 ショッピングモールからみる地域社会(ショッピングモールの隆盛が意味するもの:歴史的地理空間のなかのショッピングモール;大規模小売店舗に対する社会的要請と法律;商業投資額と自治体財政規模との関連性;ショッピングモールと企業戦略:小売業態論の視角から;ショッピングモールと地元商店街;ショッピングモールと地域社会:交通問題を中心に;地理学からみた商業環境とショッピングモール)
第2部 ショッピングモールからみる現代文化(モビリティーズ時代の幻影:ショッピングモールの寓意的読解をめざして;現代における「意味の帝国」としてのショッピングモール;ショッピングモールにおける記号としてのユニバーサルデザイン:「すべての人々」をめぐる同化と異化の装置;ショッピングモールの隠れたコスト:グローバルネットワークにおける結び目としてのモール;ショッピングモールと「モール化する書店」;ショッピングモールの比較研究のために:中国における現地報告を中心に;隠喩としてのショッピングモール:インターネットにおける空間設計とその変容)

著者等紹介

井尻昭夫[イジリアキオ]
岡山商科大学学長、経営学部経営学科教授、経営学

江藤茂博[エトウシゲヒロ]
二松學舍大学文学部長、文学部国文学科教授、映像・演劇・メディア論

大崎紘一[オオサキヒロカズ]
岡山商科大学副学長、経営学部経営学科教授、経営工学

松本健太郎[マツモトケンタロウ]
二松學舍大学文学部准教授、記号論・メディア論・映像論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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もっち

4
ショッピングモール系議論のツメの甘さを感じる…2017/01/29

1
ショッピングモールを通して地域社会の変容と現代文化の諸相を捉える本。都心の商店街とデパートが衰退していく一方、郊外型のショッピングモールは隆盛を迎え、新時代の公共空間としての役割すら担っている。その巨大さ故に資本主義の大量生産大量消費の面がクローズアップされがちだが、老若男女に合わせた売り場づくりや、市町村とのタイアップの事例を読んでいくと、均質なサービスを平等に受けられる公共事業、行政的役目も果たしているように思えた。勿論それは資本主義の為せる技で、大量のマイルドヤンキーも生み出してしまったのだが。2016/11/17

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