目次
序章 グループ・ダイナミックスへの誘い(集団になると違う顔を見せる種:人間;社会心理学が扱う集団 ほか)
第1章 社会的交換―「組み込まれた長期的関係」から「つくりだす短期的関係」へ(「ひとり」の意味と無縁社会;大規模な社会的交換ができるヒトという動物 ほか)
第2章 文化心理学―「存在する」サポートから「つくりだす」サポートへ(文化心理学の考え方;具体的な研究例 ほか)
第3章 社会構成主義―つながりを疑う、つながりを信じる(社会構成主義の考え方;社会構成主義の姿勢 ほか)
終章 つながりを理解する3つの視点
著者等紹介
日比野愛子[ヒビノアイコ]
京都大学総合人間学部卒業、京都大学大学院人間・環境学研究課博士課程修了、博士(人間・環境学)。現在、弘前大学人文学部講師
渡部幹[ワタベモトキ]
北海道大学文学部卒業、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)社会学研究科博士課程修了、Ph.D.(社会学)。京都大学総合人間学部助教、同大学大学院人間・環境学研究科助教、早稲田大学准教授等を経て、モナッシュ大学マレーシア校ビジネススクール准教授(ニューロビジネス分野)
石井敬子[イシイケイコ]
京都大学総合人間学部卒業、京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了、博士(人間・環境学)。北海道大学社会科学研究センター助教等を経て、神戸大学大学院人文学研究科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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のせなーだ
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相互的協力と信頼。利得構造への期待と相手の人間性や善良さへの期待。十分な能力と意図への信頼。動物でも見られる互恵性。相手を信用し、裏切ったりしないだろうと期待するのが人間。それを利用して騙すのも人間。親切にされ親切にすることが、つながり、相互的協力と信頼に重要だな。 さて、公文書保管公開より破棄、記憶喪失、能力と意図への信頼ゼロの政府なんてね信頼や期待すらできない。2017/07/31
しゅう
0
つながれない社会の代表としてよく無縁社会化が取り扱われていたが、筆者の紹介する3つの視点からの分析でそのプロセスを考えることができた。確かに、無縁社会化の原因の一つには終身雇用制度の崩壊が大きく影響しており、社会システムの変化が人々の縁に変化をもたらした側面もある。しかし、今の日本を「無縁社会」といって規定することで、より集団と個人の境界を際立たせてしまったという説明には一理あると思う。この社会構成主義の考え方はとても面白いと思った。2015/02/25
holo
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少し読みづらかったが、目新しい考えを知ることができた。2021/07/21