目次
第1章 食品における放射能のリスク
第2章 奪われる「リアリティ」―低線量被曝をめぐる科学/「科学」の使われ方
第3章 科学的根拠をめぐる苦悩―被害当事者の語りから
第4章 科学技術をめぐるコミュニケーションの位相と議論
第5章 複合的災害、その背景にある社会
第6章 原子力事故の「途方もなさ」をいかに理解するか―ハンナ・アーレントの近代批判を導きとして
著者等紹介
中村征樹[ナカムラマサキ]
1974年生まれ。東京大学教養学部卒業、同大学院工学系研究科博士課程修了。博士(学術)。大阪大学全学教育推進機構准教授。専門は科学技術社会論・科学技術史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たかまる
3
最後の章でアーレントを参考にしつつ、現代における科学技術の「途方もなさ」を考える文章にぐっときた。科学技術とその社会への関わり方を東日本大震災で起きた問題を中心に考えていく本。リスク評価や報道のあり方、科学コミュニケーションなど問題は山積みだと改めて実感した。一人ひとりがしっかりと考えていかなくてはいけない。 2013/12/22
ktytnd
1
震災を契機に生じた科学技術をめぐる問題に、科学の側からのみ答えることをよしとせず、語りのフレームを広げていかなければならないということ。/それは第六章におけるアーレントの言葉に現れているように、意味を問うことが難しくなっている近代の地続きである現代では大した力を持ちえないかもしれない。だがそれでも問わねばならないのだ。2014/07/07
枕流だった人
0
千葉市2015/10/27
saku_taka
0
震災以降の科学と政治を考える科学技術社会論の1冊。震災に結びつけて書かれているが,JR事故被害者の語りや別の研究のことが中心に書かれていたりと,少し幅のある論考集。2013/05/04
ヘンリー八世が馬上試合で死んだことは内緒
0
放射性物質とベンゼンを比較して発がん性での規制では1000倍違う(前者がゆるい)とか豆知識が増えた。2013/05/03
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