内容説明
世界の豊かさや生の実感の回復を目指す哲学的人間学。共感・気分・雰囲気など「感性的なもの」による世界の捉え直しを、哲学・美学・心理学という多方面から探究する論文集。
目次
1 醸し出される趣き(情念論小史―心身問題を中心にして;情趣と味わい;気分と兆候―モンテーニュにおける「無為」をめぐって)
2 つながる思い(共通知としての「良心」―その始まりと神の問題;描かれた中国磁器―静物画に見るオランダという表象;ヨーロッパ風景画の雰囲気と文化風土)
3 生の気分(世代と気分―ヘーゲルの哲学的人間学における世代論を手がかりに;生の諸相;「気分」から探る乳児の世界)
4 世界の感覚(酒宴の表象―ゼーバルト・ベーハム『ケルミス大版画』の分析;自己と他者の曖昧な境界;美的情動のアンビヴァレンス―カント、シラー、美学イデオロギー批判;自然の心―アニミズムは環境危機から世界を救うか)
著者等紹介
栗原隆[クリハラタカシ]
1951年生まれ。神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了。学術博士。哲学・倫理学専攻。新潟大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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