内容説明
歴史のさまざまな局面で噴出する韓国のナショナリズム。それはこの国の受難の歴史の中でどのように育まれ、そして今日の韓国の発展を支えてきたのか。苦難と激動に満ちた朝鮮半島の近代をナショナリズムの観点から考察する。
目次
序章 日本における朝鮮/韓国研究―「地域研究」と「外国研究」として
第一部 朝鮮半島研究とその視点―地域研究の課題(研究手法について;近代と文化をめぐって―比較文化研究への一視座として;産業社会における分業と政治)
第二部 韓国における近代とナショナリズム(「高宗」から見た韓国併合―韓国近代史に位置づける;朝鮮/韓国における「近代」と国家;朝鮮/韓国における近代と民族の相克;総力戦体制期の朝鮮半島)
第三部 解放以後の韓国ナショナリズム(大韓民国の「現実」とその喪失―李承晩と朴正煕をめぐって;サッカー日韓戦を通じて見た韓国ナショナリズム;九七年末通貨危機のなかの韓国ナショナリズム;日韓関係における「歴史の再発見」)
終章 グローバル化のなかの隣国関係―日韓関係を中心に