内容説明
「心の理論」は、「わたし」と「あなた」のあいだを本当に描き出せているか?自己の成立と自他理解のメカニズムを再検証する。
目次
「心の理解」をめぐる発達心理学的問題
第1部 「心の理解」の始まりと自己の発達(3歳未満児における「心の理解」の起源をめぐる問題状況;1、2歳における自他関係の成立と「心の理解」の始まり;要求伝達場面における伝達手段の調整過程にみる1歳児の自他関係と「心の理解」;ミスコミュニケーション状況における2歳児の他者視点に関する理解;「心の理解」の始まりに関する研究のまとめと今後の課題)
第2部 幼児期における自己発達と「心の理解」の展開(幼児期における自己と「心の理解」の発達:時間的に拡張された自己に着目して;遅延提示された自己映像に関する幼児の理解:時間的拡張自己と「心の理解」の関連について;誤った信念課題再検討:他者信念理解の言語化と“サリーはお見通し?”課題に着目して;時間的拡張自己の成立と「心の理解」の展開)
第3部 全体的考察(乳幼児期の自己と「心の理解」の発達に関する仮説的モデルと今後の検討課題)
著者等紹介
木下孝司[キノシタタカシ]
神戸大学大学院人間発達環境学研究科准教授。京都大学大学院教育学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(教育学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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