イスラーム政治と国民国家―エジプト・ヨルダンにおけるムスリム同胞団の戦略

イスラーム政治と国民国家―エジプト・ヨルダンにおけるムスリム同胞団の戦略

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  • サイズ A5判/ページ数 202p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784779501531
  • NDC分類 312.42
  • Cコード C3031

内容説明

9.11以降のイスラーム脅威論に抗し、エジプトとヨルダンで展開される二つの政治運動を手がかりに中東におけるイスラームと近代国家の関係に迫る、現代中東の比較政治学。

目次

多様化するイスラーム主義運動とムスリム同胞団運動
イスラーム主義運動を巡る議論と、ムスリム同胞団の位置
第1部 国内政治運動としての同胞団(エジプト同胞団と人民議会;ヨルダン下院におけるムスリム同胞団の活動(一九八九~二〇〇五年))
第2部 同胞団運動と国境―湾岸危機の事例から(イスラーム的解決策の背景―湾岸危機におけるエジプト同胞団指導部の論説から;イスラーム主義運動による「国家」の選択―湾岸危機におけるヨルダン同胞団の事例)
国境の中のイスラーム主義―ムスリム同胞団運動の展望

著者等紹介

吉川卓郎[キッカワタクロウ]
1974年生まれ。立命館大学国際関係学部博士課程単位取得退学。国際関係学博士。日本学術振興会特別研究員、立命館アジア太平洋大学兼任講師等を経て、在カタール日本大使館専門調査員。専門は比較政治学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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可兒

2
アラブ革命でも大きな役割を果たしたムスリム同胞団運動を中心に描くイスラーム運動。ただただ政治社会的活動を描写しているため、そこに『イスラム教だから』といった偏見は入りようがない。ただ中東には足を延ばせなかったようですね2011/09/21

ドウ

1
エジプト(非合法で政権と距離を置く)とヨルダン(合法で王制を支持する)の2国のムスリム同胞団について、①議会参加の歴史と、②湾岸危機の際の対応との二点から比較を試みた本。①は特に目新しいものはなかったように感じた(ただ、先行研究に関する言及が多いのでそれらを辿って行けばより多くを学べそう)が、②の事例は、建前ではイスラーム世界の団結を訴えながら、結局国内の支持獲得の為に行き当たりばったりに主張を変えていく同胞団の動きがよく理解できた。アラブの春を経た今、筆者はどのようにエジプト同胞団を見ているのだろうか。2015/03/15

Kenji Suzuya

0
エジプトのムスリム同胞団とヨルダンのムスリム同胞団とを比較対照して論ずる。両者に共通する性質として、イスラーム主義の穏健派勢力として政権とまがりなりにも共存していること、そのために現実政治にある程度柔軟に適応していること、そして、それぞれの同胞団が各国の政治社会での文脈を、中東地域全体の政治やイスラーム主義よりも重視していることである。2015/02/13

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