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目次
第1章 デリダのラディカル無神論と自己免疫概念(問題提起;デリダの宗教観と自己免疫概念 ほか)
第2章 メディアタイゼーション時代の“ユダヤ‐キリスト”教(「宗教のメディアタイゼーション」とは何か;「宗教」の意味論的二源泉 ほか)
第3章 “アート”をめぐる境界と制度(『判断力批判』における「装飾」の位置づけ;『宗教論』における「付録」と欠如 ほか)
第4章 美感的判断力におけるポリティックスとエコノミー(カント「存在‐神学的人間主義」のポリティックス;エコノミーとミメーシス ほか)
第5章 セキュリティ時代の回帰する暴力(趣味のポリティックス;“五感のポリティックス”と自己触発 ほか)
著者等紹介
田島樹里奈[タジマジュリナ]
1983年1月18日生まれ。2017年3月法政大学大学院国際文化研究科博士後期課程修了。博士(国際文化)。現在、法政大学・法政大学大学院(兼任講師)、神奈川工科大学(非常勤講師)、日本女子大学(非常勤講師)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sayan
16
本書が嗚咽させるのは国家の語りと読者の胃袋だ。著者のいう「吐き気」は制度を超え確実に内面化されたセキュリティ=排除反応と説く議論で異常に生々しい。他者の声や動き、視線が生活を脅かすと感じた瞬間もはや拒絶を意味する吐き気=防御が襲う。デリダの胃袋すらこの吐き気に解体される皮肉を背負う。嗜好と排除が一致し無理=吐き気を伴う直感が安全保障の作法になる社会で国家が担うセキュリティ機能は静かに個人の身体内に移植される。そのとき「吐き気」は、自分の防衛本能と他者を黙らせる暴力の形となる。喉元の違和感のように鋭く残す。2025/04/02
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