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内容説明
日本人はグローバル化の潮流といかに向き合うべきなのか―そのヒントは「国学」にあった。先人たちが葛藤した問いのなかを私たちはいまも生きている。
目次
江戸時代の国学者―「日本」のあるべき姿を追究
第1部 江戸のグローバル化と国学(国学者の西洋研究とナショナル・アイデンティティ;国学者をめぐる知のネットワーク;近江の科学者・国友藤兵衛と国学)
第2部 近代国学の諸相(柳田國男の思想;保田與重郎の思想;折口信夫の思想)
第3部 戦後「国学」精神の一系譜(新京都学派に流れる「国学」の心;戦後保守思想に流れる「国学」の心)
著者等紹介
川久保剛[カワクボツヨシ]
昭和49年、福井県生まれ。上智大学卒業。現在、麗澤大学外国語学部准教授。専攻は日本思想史
星山京子[ホシヤマキョウコ]
昭和43年、東京都生まれ。国際基督教大学大学院比較文化研究科博士後期課程修了、博士(学術)。現在、兵庫県立大学経済学部准教授。専攻は日本思想史
石川公彌子[イシカワクミコ]
昭和51年、東京都生まれ。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了、博士(法学)。東京大学大学院人文社会研究科G‐COE「死生学の展開と組織化」特任研究員、日本学術振興会特別研究員などを経て、駒澤大学、明治学院大学、愛知県立大学ほか非常勤講師。専門は日本政治思想史、政治学、死生学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぽん教授(非実在系)
2
ロシア語を学び海外情勢を探りながらシンポジウムや社交・地方巡業と弟子育成まで行う平田篤胤の姿はどう見ても現代の学者そのものであり、「熱狂的宗教家」という従来よく言われる姿からは見えにくい部分である。更に日本浪漫派や柳田・折口の民俗学、今西や梅棹の新京都学派や小林秀雄・福田恆存・江藤淳まで論じており、国学というテーマから想像されるものとは異なり射程圏内に入る時代はとても長い。全体的には個別エピソードの集合体であるため全体像はおぼろげにしか見えないが、著者たちのやりたいことは十分にわかる。2017/10/29
ドクターK(仮)
2
江戸時代における中国や明治期以降における西欧など、日本人は往々にして外来の思想を崇め奉り、自国のそれを軽視してきた。戦後に関して言えば、いわゆる進歩的知識人が良い例だろう。そんな中、本書に登場する思想家を筆頭に、舶来ものの知では捉えることのできない日本独自の文化、伝統に根ざした思想のあり方を探求した人々が少数ながら存在した。本書は、これまで黙殺されてきた彼らの思想に光を当て、そこに流れる国学的精神を拾い上げている。この細々と、しかし脈々と受け継がれてきた国学の系譜を、我々は再評価すべきだと強く感じる。2016/05/01
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