内容説明
仏教と福祉の関連は、仏教の衆生に対する慈悲や済度の精神が社会的認識をもったとき、やむにやまれぬ衝動となり仏教の社会的活動が始まる。これが広義の福祉活動になっていくものである。本書では、多くのばあい、この「福祉」の語の代りに「社会事業」の言葉で表している。
目次
第1部 仏教福祉の原理論序説(仏教福祉の原理と歴史;共済主義と共生主義―仏教福祉の理念)
第2部 渡辺海旭にとって仏教社会事業とは何か(渡辺海旭の事蹟;渡辺海旭の宗教思想―「大乗仏教の精神」を中心として;渡辺海旭と仏教研究―近代仏教学の先駆者;渡辺海旭と仏教社会事業)
第3部 矢吹慶輝と社会事業思想(無能と琳堂と良慶と;矢吹慶輝の生涯と事蹟;矢吹慶輝の宗教学;矢吹慶輝の社会事業思想)
第4部 仏教福祉の思想と実践(颯田本真の布施行;長谷川良信の社会事業;浅野研真における仏教社会学と仏教社会事業)
第5部 仏教のセツルメントとボランティア(マハヤナ学園創立趣意書に聞く;関東大震災と仏教ボランティア―浄土宗ボランティアの事例)
著者等紹介
芹川博通[セリカワヒロミチ]
1939年大分県別府市に生まれる。淑徳短期大学教授。淑徳大学、早稲田大学、慶應義塾大学、東京大学、武蔵野大学の各講師を経て、現在、亜細亜大学、学習院女子大学の講師。文学博士。比較思想学会会長、日本宗教学会理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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