内容説明
国家(政治)と宗教(団体)との係りは、人間の歴史や文明と共に古い。本書では、まず、国家(政治)権力と仏教の係りのなかより、幾つかのテーマを取りあげ、検討している。第2部では、中国、東晋代の僧慧遠の「沙門不敬王者論」を詳しく論じている。第3部、第4部は仏教と教育について論じたものである。仏教の教育とは、仏教の教えの習得が中心になる。また、仏教における修行は、完成された人、仏陀を目指す自己教育のための実践に相当する。
目次
第1部 仏教の国家観(日本仏教における仏法と王法;近代仏教と国家―内山愚童における仏教と社会主義 ほか)
第2部 国家と仏教―慧遠「沙門不敬王者論」とその周辺(概説編(慧遠「沙門不敬王者論」)
資料解説編(慧遠「沙門不敬王者論」))
第3部 仏教の教育とは何か(仏教教育の諸思想;近現代の仏教教育)
第4部 輪島聞声伝―淑徳教育一〇〇周年によせて(生者の善知識;京都での修学 ほか)
著者等紹介
芹川博通[セリカワヒロミチ]
1939年大分県別府市に生れる。淑徳短期大学教授。淑徳大学、早稲田大学、慶應義塾大学、東京大学、武蔵野大学の各講師をへて、現在、亜細亜大学、学習院女子大学の講師。文学博士。比較思想学会会長、日本宗教学会理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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