出版社内容情報
三島のマゾヒズム、谷崎のサディズム。
ノーベル賞候補者としてのライヴァル関係を
はじめとする深い因縁関係にありながらも、
これまであまり関係性を論じられることのなかった
三島由紀夫と谷崎潤一郎。
谷崎作品に重ねられる三島の実生活、
三島作品と谷崎作品に登場する女性の意外な共通性、
福島次郎との同性愛から解く三島像……
サディストの三島由紀夫、
マゾヒストの谷崎潤一郎のイメージを覆す新たな文学論。
S(サディズム)とM(マゾヒズム)の視点から、
文面下に隠された二人の真性を暴き出す!
【主な目次】
序『陰翳礼讃』(谷崎)と『太陽と鉄』(三島)
? 三島夫妻に見る〈『鍵』(谷崎)の構造〉
? 淑徳の不幸
『サド侯爵夫人』(三島)と『細雪』(谷崎)の雪子
? 覗く人の系譜
「月澹荘綺譚」(三島)と『武州公秘話』付『残虐記』(谷崎)
? SMの頂点
「憂国」(三島)VS『瘋癲老人日記』(谷崎)
鈴村 和成[スズムラ カズナリ]
すずむら・かずなり
一九四四年、名古屋市生まれ。東京大学仏文科卒。
同修士課程修了。横浜市立大学教授を経て、同名誉教授。
文芸評論家、フランス文学者、紀行作家。
著書に『村上春樹とネコの話』(彩流社)、
『村上春樹は電気猫の夢を見るか?』(彩流社)、
『テロの文学史 三島由紀夫にはじまる』(太田出版)など
がある。
内容説明
深い因縁関係にありながらも、これまであまり関係性を論じられることのなかった三島由紀夫と谷崎潤一郎。谷崎作品に重ねられる三島の実生活、三島作品と谷崎作品に登場する女性の意外な共通性、死を選んだ三島と、生を選んだ谷崎の分岐点…サディストの三島由紀夫、マゾヒストの谷崎潤一郎のイメージを覆す新たな文学論。SとMの視点から、文面下に隠された二人の本性を暴き出す!
目次
序―『陰翳礼讃』(谷崎)と『太陽と鉄』(三島)
1 三島夫妻に見る“『鍵』(谷崎)の構造”
2 淑徳の不幸―『サド侯爵夫人』(三島)と『細雪』(谷崎)の雪子
3 覗く人の系譜「月澹荘綺譚」(三島)と『武州公秘話』付『残虐記』(谷崎)
4 SMの頂点―「憂国」(三島)VS『瘋癲老人日記』(谷崎)
結び―“結晶”(三島)SM“ふわふわ”(谷崎)
著者等紹介
鈴村和成[スズムラカズナリ]
1944年、名古屋市生まれ。東京大学仏文科卒。同修士課程修了。横浜市立大学教授を経て、同名誉教授。文芸評論家、フランス文学者、紀行作家。紀行小説『ランボーとアフリカの8枚の写真』(河出書房新社、藤村記念歴程賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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ankowakoshian11
田中峰和