内容説明
「落語」から文章づくりの骨法を学ぶ!これまで考えなかった文章づくりのノウハウを伝授。新作落語とは何か、そしてそこから学ぶオモシロオカシイ文章の作り方を考える。創作のヒント満載の一冊!
目次
第1章 新作落語とは何か
第2章 新作落語の作り方
第3章 オモシロオカシイ文章の作り方
著者等紹介
稲田和浩[イナダカズヒロ]
1960年東京生まれ。演芸作家、評論家。日本大学藝術学部卒業。雑誌記者、ライターを経て1986年より作家活動。演芸台本、邦楽の作詞、演出も手がける。日本脚本家連盟、日本放送作家協会所属。民族芸能を守る会相談役(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のぎへん
6
落語創作をしようという人には全く参考にならない。「なんでも自由でいい、でもテーマは大事、古典落語の構成から学べ、面白いものを作る方法や世に出す方法はよくわからない」なんて無責任な作家なんだと悲しくなった。コンパクトな落語史としてや、新作落語の紹介本としてはいいとは思う。2016/02/14
ティス@考える豚
3
素人で落語創作したい人が読むべき本ではない。素人が落語について鼻を天狗にして知識をひけらかしているだけにも見える。新作落語の系譜をわりと細かく書いている点は良かった。『ステテコ踊り』『へらへら踊り』『釜堀踊り』…やりたい放題だな。落語に定着しなかった試みだ…定着しなくて良かったが。2016/02/19
saladin
2
カバーに書かれている【落語の特長】。短い(20分程度。原稿用紙15~20枚)/喋り言葉/テーマはひとつ/笑いどころが必ずある/仕掛けなどのテクニックがいるものもある/登場人物は2~4人程度。ふむ。それで? と読みはじめると、内容は”おもしろければなんでもいい!”というスタンスで…。烏亭焉馬の”落噺六儀”は知らなかったので、それは勉強になったけれど。2023/09/23
qoop
2
落語の歴史の中で新作落語の位置付けと意義を紐解き、現代性と通時代性という相反する性格を探る前半と、創作のコツを教える後半に分かれる。後半はかなりザックリしているが、講座などのテキストなのだろうか。とりあえず一歩踏み出させて、その後で個別具体的に講評を加えていく、そのとっかかりのような印象を受ける。何か書きたいというモチベーションを行動に移させるには、これくらい大まかな方が手をつけ易いのかもしれないな、とも。2016/07/18
わたぼーい
0
創作技法だけでなく、新作落語がどのような変遷をたどったか、についても書かれていたが、著者の重要視するところはテーマ設定、作家性であるようで、作家性のない作品は良くなかった、という歴史の見方だったように思える。 創作技法についても内容の重複が多く、具体例も幾つか挙げられはするが、とどのつまり発想がいいものは面白いと紹介され、悪いものはそのテーマ設定が悪いからだとの著者の所感にとどまる。 章立ての不細工さはあるものの、文章自体には取りかかりやすく、読みやすい。2020/08/05