内容説明
ヘミングウェイとパウンドはともにアメリカに生まれ、人生の大半を外国に暮らした。ふたりは事物を直視し、極限まで文字を削り、言葉の響きに耳を傾け、言葉を紡いだ。時間はたえず現在にありながらも意識は時間を遡行し、過去は現在と共振し、新たな時空を生み出した。定型を打ち破り、常に実験的な挑戦を続けた。そのふたりがヴェネツィアで交錯する。しかし、それは地理的空間的な交錯であり、ともにヴェネツィアを謳うという芸術的で精神的な交感であった。
目次
第1部 ヘミングウェイとヴェネツィア(ヴェネツィアへの旅路;魅惑のヴェネツィア運河からの眺め;華麗なるグリッティ・パレス・ホテル;ヘミングウェイとダヌンツィオ;ヴェネツィア断想;ヴェネツィアからヘミングウェイ負傷の地へ;雨に濡れた少女 アドリアーナ;イヴァンチッチ家の別荘;ヴェネツィアの市場)
第2部 パウンドとヴェネツィア(一九〇八年ヴェネツィアとの出逢い;秘密の巣;サン・ミケーレ墓の島;カルパッチョの頭蓋骨;宝石箱サンタ・マリア・デイ・ミラコリ;ヘミングウェイとパウンド ひとつの水脈)
著者等紹介
今村楯夫[イマムラタテオ]
1943年静岡県富士市生まれ。東京女子大学名誉教授。ニューヨーク州立大学大学院(ビンガムトン校)博士課程修了。専門は現代アメリカ文学。現在、日本ヘミングウェイ協会顧問。日本におけるヘミングウェイ研究の第一人者である
真鍋晶子[マナベアキコ]
1960年京都市生まれ。滋賀大学教授。京都大学大学院文学研究科博士前期課程修了。カリフォルニア州立大学(サンフランシスコ校)修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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