内容説明
憲法は、政治の中で実現されるものである。しかし現実の政治はどうか。本書は、いまの政治がいかに憲法の定めから乖離し、分断をもたらしているかを解き明かす。
目次
第1章 常識とはほど遠い立憲主義
第2章 分断はなぜ生じ、何をもたらすのか―「信じる政治」が生む弊害
第3章 身近にもある「信じる政治」の弊害
第4章 政治の分断―直接民主制の功罪
第5章 日本国憲法の統治の仕組み
第6章 最高裁が「一票の格差」を違憲無効としない理由
第7章 共通番号制度とプライバシー―利便と人権は二者択一ではない
第8章 特定秘密保護法―「信じる政治」と情報
第9章 非嫡出子の相続分差別―民法改正の原動力は
第10章 憲法改正の論点を考える
著者等紹介
田村理[タムラオサム]
1965年新潟県柏崎市生まれ。専修大学法学部教授。専門はフランス憲法史、憲法学。明治大学法学部卒業、一橋大学大学院法学研究科博士課程修了。福島大学行政社会学部助教授、専修大学法学部助教授を経て現職。フランス革命期の憲法史研究を通じて、憲法典は受け止める主体によって意味が異なることに関心をもつ。日本の憲法問題についても法学上の解釈理論よりも憲法がどのように受け止められ、受け止められるべきかについて発言を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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