内容説明
本書は、吉本のもっとも重要な三部作(『言語にとって美とはなにか』『共同幻想論』『心的現象論』)の主要概念を、“心”“生命”という視点から、これ以上ないわかりやすさで体系的に解説した画期的な本である。図も多数掲載し、吉本思想がビジュアルで理解できる。吉本隆明が、なぜ戦後最大の思想家で、世界的な存在なのか。本書を読めばわかる。
目次
第1章 生命に根をはる思想
第2章 心の見取図(心的疎外論:心の時空間には質の違いがある;幻想論:心の“空間”は三次元である;表出論:心の“時間”は二極である;本質論:吉本本質論は世界普遍である)
第3章 吉本本質論と社会論をつなぐ(本質論は普遍であり、社会論は個別である;幻想論:X軸と社会論を結ぶキーワードは“制度”である;表出論:Y軸と社会論を結ぶキーワードは“言語”である;心的疎外論:Z軸と社会論を結ぶキーワードは“病理”である)
第4章 吉本本質論から精神病理を考える(精神医学・臨床心理学・症状診断基準はどんな学問か;精神疾患を時間概念、空間概念から読み解く;吉本本質論(X‐Z面)と臨床心理学をつなぐ
吉本本質論(Y‐Z面)と精神医学をつなぐ
吉本本質論(X‐Y面)と症状診断基準をつなぐ
吉本本質論は世界水準をはるかに超えている)
第5章 詩人・吉本隆明がたどり着いた場所
付録 詩「わたしの本はすぐに終る」(吉本隆明)
著者等紹介
宇田亮一[ウダリョウイチ]
1952年兵庫県生まれ、広島県育ち。1976年大阪大学経済学部経済学科卒業後、キリンビール(株)入社、山口支社長、(株)キリンビジネスシステム取締役社長、横浜工場副工場長を経て退職。2008年立教大学大学院現代心理学研究科臨床心理学専攻博士前期課程入学。2010年~立教大学心理教育相談所研究員。2013年~心理臨床ネットワークアモルフ代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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田中峰和