出版社内容情報
止められない気候崩壊、持続不可能な格差拡大、
世界を覆うテック・ファシズム……対抗のカギは、脱成長の計画経済にあり!
生態学者ハーディンが提起した「共有地(コモンズ)の悲劇」。個々の農民が自身の利益を最大化しようとして配慮なく共有資源を利用すると、環境が荒廃し、結果、すべての農民が被害を受けることになる、という仮説だ。気候変動や経済格差など、グローバル社会もまた「コモンズの悲劇」に瀕しつつある。さらに格差拡大や気候変動にもっとも責任を負うべきアメリカの大統領がトランプとなったことで、自由、平等、民主主義、他者の尊重、多元性は死滅の危機にさらされ、コモンズを独占しようとする民間企業や政府の動きも強まっている。求められる解決策は、グローバリゼーション自体への反対ではなく、独占を解体し、資源管理の権限をコミュニティに移すシェアリング・エコノミーへの道であり、脱成長の計画経済という可能性である。2020年刊『グローバル・コモンズのための国際関係論』を改題・アップデート。トランプ関税、移民排斥、テック・ファシズムなどの動向に分析を加える。
【目次】
第1章 国際関係の理論
第2章 共通の安全保障
第3章 共通の歴史認識――侵略と植民地支配
第4章 共通の歴史認識――戦争犯罪
第5章 グローバル・リスク――地域紛争
第6章 アメリカ・ファーストと移民排斥
第7章 世界中央銀行の不在
第8章 不十分な開発援助
第9章 貿易戦争
第10章 リージョナル・コモンズ――地域統合
第11章 加速する気候危機
第12章 コモンズとしての金融システムの危機
第13章 ポピュリスト選挙専制
第14章 デジタル空間の囲い込み



