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出版社内容情報
ベストセラー『ドン・キホーテ』の前編と後編の間には、別の著者による後編、または贋作とも言われる『ドン・キホーテ 後編』が出版されていた(この別の著者による「前編」は出版されてもいなかったにも拘らず……)。その作品は、後に刊行された後編の作者セルバンテスが、本文中、最後まで罵詈雑言を浴びせ続けながらも、自身の物語の内容を変更せざるを得なくなるほどの影響を与えている。この「後編」の作者はいったい誰なのか?「スペイン無敵艦隊」に同乗していた戦友なのか?!セルバンテスが後編を書く際も、その作者の「自伝」を読んで物語に大いに活用している節も伺える、その当の「自伝」を本邦初訳!「……当のヘロニモ・デ・パサモンテが稀代の悪党にされているではないか。しかも彼は実際に『ヘロニモ・パサモンテの生涯と苦難』と題する自伝を1604年に出版している。『ドン・キホーテ』前編の悪党ヒネスに『ヒネス・デ・パサモンテの生涯』と題する自伝がある設定は、単なる偶然と言うには出来過ぎているではないか。セルバンテスはもちろん題名ぐらいは知っていたに違いあるまい。調べによるとこのヘロニモ・デ・パサモンテはセルバンテスの戦友であったというから驚く。セルバンテスは1571年のレパント海戦に参戦していた。そのとき左腕に被弾して自由を失い、セルバンテス自身もそれを名誉の負傷といたく自慢に思っていたのは有名な話である。この時期、彼と同じ部隊にヘロニモ・デ・パサモンテと称する若者がいた。1588年の無敵艦隊遠征のとき、ふたりは8カ月ほど同じ部隊で軍隊生活を送っていた」のである(「訳者解説より)
【目次】
内容説明
セルバンテスの名作『ドン・キホーテ』前・後編の間に、贋作が出ていた。それは作品の旅程を変えてしまうほどの影響を与えていたのだ…。その著者は何者なのか?「レパント海戦」に参戦していた戦友ではないのか…。ミステリアスな「自伝」を通して作者の謎に挑む。
目次
神の奇跡
ほとんど死ぬところだった
深みにはまって死ぬところだった
医者がさじを投げた
三日熱とか四日熱
天然痘に罹患
ソリアへ行く
騎士アントニオ・カルデロン
聖職者の伯父が後見を引き受ける
サラゴサからバルセロナへ
イタリアへ渡り、アベルサの館へ逗留
アベルサで病気
メッシーナからコルフ
レパント海戦
イタリアへ帰還
チュネス攻略、四日熱を発症
一年間チュニスに駐屯
十八年間、捕虜だった
死ねないまま労苦を背負って生きていた
銃弾の飛ぶ中での脱走劇〔ほか〕
著者等紹介
デ・パサモンテ,ヘロニモ[デパサモンテ,ヘロニモ] [de Pasamonte,Jer´onimo]
1553年サラゴサのイブデスに生まれる。18歳で軍に入隊し、レパント海戦(1571年)に参加。18年間におよぶオスマン帝国の捕虜となり1592年に解放された。自伝出版以降の生涯については不明な点が多い
岩根圀和[イワネクニカズ]
兵庫県生まれ。神戸市外国語大学修士課程修了、神奈川大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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