出版社内容情報
屎尿は価値ある肥やしとして利用され、都市と農村の間で流通・循環していたが、現代では費用をかけて廃棄する汚物に変わった。農民たちは屎尿を確保するため村・国をあげて奔走し、都市ではコレラの流行に抗して衛生的な排泄空間を確保するため公衆便所が生まれた。本書第一部では、これまで各地で断片的にしか紹介されてこなかった公衆トイレの近代化の歴史を、前史にも触れながらひもとく。第二部では都市史や衛生史など多岐にわたる古文書や行政文書、新聞資料等により、屎尿処理の変遷をたどる。本書は、貴重な史料を多数活用し、在野の研究者が日本の近代化の歩みの一端をダイナミックに解き明かした力作である!
【目次】
第一部 公衆トイレ編
はじめに――公衆トイレにも歴史があった
1 公衆トイレのルーツを探る
2 『洛中洛外図屏風歴博乙本』に描かれた小屋は、公衆トイレか
3 コレラの流行と辻便所・路傍便所・街厠
4 平安遷都千百年祭―京都市による公衆トイレの管理がはじまる
5 京都駅の高等便所
6 昭和大礼と屎尿処分
7 昭和初期の観光振興 外国人観光客の誘致と洋式便所
8 四条トアレからレストハウス
第二部 糞尿処理編
9 宇治の茶師が惹き起こした享保の争論
10 大火がもたらした天明八年の屎小便を巡る争い
11 屎小便の汲取と運搬――高瀬船と上鳥羽の車借
12 明治初期の糞尿運搬規制と汲取会社の設立計画
13 下掃除 屎小便の値段と取引
14 「地方違式?違条例」と「屎尿運搬規則」
15 琵琶湖疏水と山城屎尿購買同盟会
16 汚物に転落したとき、屎尿処理の新しい歴史が始まった
おわりに
内容説明
公衆トイレにも驚きの歴史があった!都市と農村の間で価値ある肥やしとして流通し、循環型社会を支えた糞尿は、近代化の過程で汚物に変わった。衛生的な排泄空間を求めて、人々が英知を結集し、有料便所にたどりつくまで―。豊富な資料により、もう一つの日本の近代史をダイナミックに解き明かす!
目次
第1部 公衆トイレ編(公衆トイレにも歴史があった;公衆トイレのルーツを探る;『洛中洛外図屏風歴博乙本』に描かれた小屋は、公衆トイレか;コレラの流行と辻便所・路傍便所・街厠;平安遷都千百年紀年祭 京都市による公衆トイレの管理がはじまる;京都駅の高等便所;昭和大礼と屎尿処分;昭和初期の観光振興 外国人観光客の誘致と洋式便所;西条トアレからレストハウスへ)
第2部 糞尿処理編(宇治の茶師が惹き起こした享保の争論;大火がもたらした天明八年の屎小便を巡る争い;屎小便の汲取と運搬 高瀬船と上鳥羽の車借;明治初期の糞尿運搬規制と汲取会社の設立計画;下掃除 屎小便の値段と取引;「地方違式註違条例」と「屎尿運搬規則」;琵琶湖疏水と山城屎尿購買同盟会;汚物に転落したとき、屎尿処理の新しい歴史が始まった)
著者等紹介
山崎達雄[ヤマザキタツオ]
1948年、東京都生まれ。古文書、行政文書、新聞資料や絵葉書等から、京都を中心としてごみや屎尿の処理、トイレの歴史を研究し、日本の近代化の歩みに新たな光をあてる。主著:『洛中塵捨場今昔』(臨川書店、1999年)、『ごみとトイレの近代誌』(彩流社、2016年・廃棄物資源循環学会賞)。廃棄物資源循環学会、乙訓の文化遺産を守る会、日本水循環文化研究会所属。2004~5、2013年度龍谷大学非常勤講師。京都大学工学部衛生工学科卒業。京都府に勤務、廃棄物・環境・水道・企画政策・地域振興・大学連営等に携わり、環境政策監、乙訓広域振興局副局長、京都府立大学事務局長を歴任。2008年、京都府亀岡市副市長(1期)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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